episode 0:さよなら、ピル。 | 広い空の下

広い空の下

月経困難症の治療のために使用している「ミレーナ」の使用体験記録です

確か1年数か月前からだったと思うが

月経困難症の治療のために低用量ピルを服用し始めた。

服用開始数か月後から本当に生理が楽になって

それまで生理前、生理中と月の半分を苦しみながら過ごしていたのが

嘘のように快適に過ごせるようになった。

 

とある事情で、いつも通院していた婦人科にしばらく通えなくなり

その間に手持ちのピルを飲み切ってしまった。

まあいいかと安易な気持ちで2か月ほど服用を中断してしまったところ

ピルを飲んでいないので以前のように生理が重くなってしまった。

 

ようやくかかりつけの婦人科に行けるチャンスを見つけたので

いつものようにピルを処方してもらおうと受診した。

すると主治医がカルテをチェックしながら「あ~…」と頭を抱え始めた。

そして「うーん、このお薬ね、もう処方できません。」 と言う。

ウソでしょ?!先生、何言ってるの?!

 

「数か月服用を中断したので身体はリセットされた状態です。

 服用を再開するというよりは、また新規に服用を開始するということになります。

 40歳を過ぎた人に新規でピルを処方することはできません。

 ピルには血栓症を発症するリスクがあるのはご存知ですよね?

 40歳を過ぎるとこのリスクがグッと高まります。

 本当にすごく危ない。

 それをわかっていて僕は処方できませんし

 多分どこの病院でも断られると思いますよ。」

 

でも40歳になったばかりだし、つい数か月前まで飲んでいたし

何とか服用できないものかと尋ねてみたが

当然ながら主治医の返事は「NO」だった。

諸事情があったものの、どうして服用を中断してしまったのかと激しく後悔し

先生に続いて私も診察室で頭を抱えてしまった。

今後、この辛い生理があと何回来るのか。。。考えるだけでも血の気が引く思いがする。

 

「しかし、他の方法もあります。」

え?そうなの?あるなら先にそれを言ってほしかった!

他の選択肢として、エストロゲンが含まれていない薬に変更するか

避妊リング『ミレーナ』を装着するか、2つの方法があると言う。

 

エストロゲンが含まれていない薬は合うかどうか相性の問題があるのと

最初は1シートしか処方してもらえないので、通院のペースを守る必要がある。

これまた諸事情により今後数か月間はこまめな通院が難しい。

2シート目からはしばらく別の病院で処方してもらわなくてはいけないが

果たしてその別の病院で同じ薬を処方してもらえるかどうかは謎。

しかも、飲み始めの数か月は不正出血が続くことが多いらしい。

今まで飲んでいたピルではそんなことがなかったからそれはちょっと怖い。

この選択肢はちょっと不安要素が多い。却下かな。

 

となると、もう一つの選択肢、避妊リング『ミレーナ』となるのだけど。。。

子宮の中に異物を入れっぱなしって大丈夫なの?とこれもまた不安。

でもよく考えてみると、薬のように飲み忘れる心配はないし

5年も効果が続くというし、その名の通り避妊の効果もあるし

身体に合えばとても楽に治療できるんじゃないの?

しかもピルに比べるとすごく経済的!

これなら他の病院でもチェックくらいしてもらえるだろうし

一番いい方法かもしれない。

 

「これにします。」とあっさり決めた。

その日、生理5日目だったので、もし出血が止まっていたら装着してもらおうと

そのまま内診台へ上がったのだが、残念ながらまだ少し出血があった。

しかし、装着するのに問題がないか、そのままエコーで子宮の様子を診てもらった。

子宮筋腫もないし、特に問題はないので装着できそうとのこと。

ミレーナのパンフレットをもらって、装着の予約をして病院を後にした。

 

突然のピルとのお別れにショックは受けたものの

もしかしたらピルよりいい方法に出合ったかもしれない。

今までありがとう。さよなら、ピル。