電脳少女と彼女の夢 2 | カゲロウデイズと揺れる街

カゲロウデイズと揺れる街

カゲプロ夢小説。
診断メーカーなどをネタに書きます。

「…うー…うむぉがっ…」

目が覚めると、眼前に広がるのは青い空。遠くには入道雲。晴天だ。

ゆっくり体を起こす。

学校、のようだ。私はグラウンドのようなところにいるようだ。

「うー、URLの記入ミス…?私がまさかそんな…」

この電脳生活が始まって、URLの記入ミスはほとんどしていない。
しかも、私を打ち負かす極悪サイトに繋がるなんてまったくなかった。

「しっかし、なんですかここ…」

電脳世界の空は、いつも膨大な情報、電子欲に埋れて汚れていた。
しかしここはどうだ。空に浮かぶ情報は無く、炎を纏う狐も稲妻の鳥もいない。

まるで、体があったころのような…

とたん、体がぞくっとする。
体があったころの、死の冷たさ。
垣間見た崩壊。

また、同じことを繰り返すことになるかと思うと、私の身体から冷や汗が垂れる。

「…まずは状況の把握です。落ち着かないとダメですよね‼」

無理矢理ポジティブシンキングに切り替える。さっきから足を打ったのか、じんじんと痛む。

…痛、い?

ん?

「ん、え、えっ?」

私は身体の下の方を見た。
足を。

足があった。

「えっ、えぇぇぇぇぇ⁉」
いままで、デザイン上の問題なのか、足が正確にいえば弁慶の泣き所あたりから足は消失していた。しかし、今の私の身体には、そこの部分がバッチリ存在する。

そして感じる痛み。
本当に久しぶりの痛みだった。

身体のあちこちをぺたぺたと触る。手に伝わる柔らかい感覚。

まったく状況が理解できない。

「な、なんなんですかもうっ‼」