中尾彬さん主演の映画「本陣殺人事件」 | 話のコレクション

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名優の中尾彬さんが、2024年5月16日に亡くなった。享年81。

私は中尾さんが出演したテレビドラマ、バラエティ番組を、ずいぶん見ている。

 

しかし、中尾さんが出演した映画は、少ししか見ていない。

 

 

中尾彬さんが主演した映画で、見た覚えがあるのは、「本陣殺人事件」

この映画は、1975年にATGが製作した。

 

この映画で、中尾さんは金田一耕助を演じた。

中尾さんが演じた金田一耕助は、原作とはかけ離れていた。

 

ジーンズ姿なのだ。

おまけに、あっちこっち気楽に旅している青年って感じ。

名探偵ぽくないのだ。

 

その為、「本陣殺人事件」が公開されたばかりの頃は、「ヒッピーのような金田一耕助だ」と、映画評論家に言われていたらしい。

 

私はこの映画を、テレビで見た。

1980年代後半、テレビの深夜放送で見たような記憶がある。

放送した局は、テレビ東京だったかな?

 

小説「本陣殺人事件」は、横溝正史の初期の傑作である。

岡山県倉敷の旧家で、結婚式を挙げたばかりの当主と、その妻が何者かに殺害される。

 

この時、旧家(日本家屋)は、降り積もった雪で囲まれていた。

おまけに、当主とその妻は、密室状態の部屋で、亡くなっていた。

 

外部から不審者が侵入した形跡がない。

推理小説でお馴染みの、密室殺人というやつだ。

 

犯人は一体誰なのか?

密室状態の部屋で、殺人が行えた。

そのトリックは何なのか?

 

この謎を解くのが、名探偵の役目だ。

 

中尾さん主演の映画「本陣殺人事件」は、低予算ながらよく出来ている印象だった。

トリックは原作そのままだが、見る者を納得させる事が出来るものだった。

 

「ええ~っ。こんなトリックは、実際には出来ないよぅ~」と、見る者に思わせたら、ミステリー映画は駄作となる。

 

映画「本陣殺人事件」のトリックは、現実に行えそうに見えた。

だから成功作と言える。

 

 

中尾彬さんのご冥福を祈ります。