デトロイト美術館展 | 話のコレクション

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食べ歩き、旅行、散歩を中心に記事にします。が、それらに行けぬ時は、古今東西の興味深い話を記事にします。

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   私は2016年10月18日、東京へ出かけた。
 まず東京駅改札外のフカヒレ麺料理専門店で食事した後、上野の森美術館へ向かった。
 
 この美術館で、この時開催されていたデトロイト美術館展を鑑賞する為だ。
 デトロイト美術館展は、名の通りアメリカ・デトロイト市にあるデトロイト美術館の絵画を紹介する展覧会である。
 
 この展覧会は、良い面と悪い面があった。
 
 良い面
 日本の展覧会には珍しく、写真撮影可能。
 (ただし、写真撮影は月曜日、火曜日のみ可。あとフラッシュ撮影は禁止である)
 
 悪い面
 展示数が、52点と少なかった。
 その為、会場を出た時、
 (あれだけか)
と、物足りない気分になった。
 
 この日は、火曜日なので撮影可能。
 それで、印象に残った作品を撮影してみた。
 
 
 
 ルノワール「座る浴女」
 
 ルノワールが、晩年好んで描いたのが裸婦の絵画。
 これもその一つ。
 
 若い頃は、私もこういう絵は照れくさく感じたが、年を取ったせいか平気で見られる。
 
 
 
 ドガ「楽屋の踊り子たち」
 
 ルノワールが裸婦なら、ドガはバレリーナ。
 ドガは、バレエを創作の一貫したテーマに置いた人である。
 
 ドガの作品は意外と日本に少ない。
 だから、美術館が好きな私もそんなに見ていない。
 
 
 
 この美術展の目玉の作品。
 モネの「グラジオラス」
 
 グラジオラスの茎の描き方が、繊細、丹念。
 この辺に、モネのすごさが出ている。
 
 とはいえ、モネにはもっとレベルの高い絵がある。
 これは、まずまずの出来だと思う。
 
 
 
 ゴッホの自画像。
 
 この自画像は、アメリカの名優カーク・ダグラス氏に本当に似ている。
 カーク・ダグラス氏は、実際に、
 
「炎の人ゴッホ」
 
という映画で、ゴッホを演じた。
 
 自画像に、こんなにも似てりゃ、そりゃその映画のプロデューサーだって、彼をキャスティングしたくなるよなぁ。
 
 ちなみに、絵にひじょうに情熱を持っている反面、狂気じみているというゴッホのイメージは、その映画から世界中に広まったという。
 
 映画「炎の人ゴッホ」の中のゴッホは、そういう人物像に設定されたのだ。
 しかし、本物のゴッホは、映画ほど変な人物ではなかったとする説もある。
 
 
 
 
 ゴッホ作「オワーズ川の岸辺、オーヴェールにて」
 
 この展覧会で、私が最も気にいったのが、この作品。
 ゴッホらしく、のたくうようなタッチの絵である。
 
 木々の葉の青緑、黄緑、緑と、木船の茶色のコントラストの付け方が巧み。
 ゴッホの作品としては、知名度が低いのだが、見れば強烈なる印象を残す名人芸。
 
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 「ひまわり」というと、ゴッホの作品があまりにも有名だ。
 
 すぐ上の画像に写るは、エミール・ノルデという画家が描いた「ヒマワリ」という作品である。
 
 枯れたひまわりを描いているが、花の黄色と暗い背景により、上手くコントラストがついている。
 これはこれで、味がある。
 
 
 
 アンリ・マティス「ケシの花」
 
 一目見た時、(水彩画のように繊細な絵だな)と思った。
 しかし、よく見ると、この油絵はタッチが結構粗い。
 
 マティスは、強烈な色使いをする。
 このあたり、ピカソに通じるものがある。
 
 ピカソが、具象化した絵を描くと、こんな感じになるだろう、って風なのだ。