イギリスでは、スコッチアザミは、「国を救った花」と呼ばれ、人々から崇められている。この花は、実際に、イギリスを救った事がある。
それは、13世紀の事である。
スコットランドのアレキサンドロス王の城が、ノルウェーの軍勢に包囲された。
ノルウェーの兵士達は、(さぁ、城を攻略せん)と、城に突撃した。
この時、濠(ほり)に入る為、素足だった。
すると濠には水がなく、その一帯にアザミがはえていた。
裸足の彼等は、アザミのトゲを踏んでしまい、痛さに悲鳴をあげた。
この時、スコットランド軍がすかさず反撃。
見事、ノルウェーの軍勢を、敗退させたのである。
「アザミが、スコットランドを救った」という説は、実はもう一つある。
もう一つは、デンマークの軍勢が、うっかりアザミを踏んでしまい、トゲの痛さに悲鳴をあげた。これで、スコットランド側が攻められた事を知り、すかさず反撃。
デンマーク軍を追い払った、というもの。
いずれにしろ、アザミがスコットランドを救ったのは事実のようで、以来、国の標章、国花に定められた。
あの国では、勲章や紙幣のデザインでも、スコッチアザミはお馴染みとなっている。