映画の日、「盤上の向日葵」を観ました。

山中で白骨死体が発見される。
そこにはこの世に7組しかない希少な将棋の駒が残されていた。
そこからたどって容疑者としてあげられたのは、天才棋士として脚光を浴びている上条(坂口健太郎さん)。
そして発見された死体は、賭け将棋で裏社会に生きた東明(渡辺謙さん)。
佐々木蔵之介さん、高杉真宙さん演じる刑事によって、2人の因縁、上条の過酷な過去が明らかになっていく。
父親に虐待されながらも、将棋を教えてくれた恩師に出会ったことで将棋に生きがいを見いだし、才能を開花させていく上条。
なのに⋯、父親から逃げられず、お金をせびられ、出会った棋士の東明にも利用され、だまされ⋯、ひどすぎる⋯。
そんな中でも、東大に進学し、婚約者に出会い、希望を見いだしながら生きる。
が、幸せをつかみかけそうになるとまた現れる父親や東明。
そんな複雑な人生を歩む上条の生き様と思いを、繊細に演じる坂口健太郎さんの表情が魅力的です。
強い意志をもち、生ききることを決意した最後の表情が特に印象的でした。
そしてどうしようもない東明を演じる渡辺謙さんの迫力、目力は圧巻です。
父親役の音尾琢真さん、東明と賭け将棋をする棋士役の柄本明さん、賭け将棋を仕切る渡辺いっけいさんの悪っぷりも見事で、本当にイライラさせてくれます。
私は将棋が全くわからないのですが、将棋を知っている人ならばもっともっと楽しめる映画なのでしょう。
将棋って深いんだな⋯ということは分かりました。