土曜日、戸倉上山田温泉に向かう途中、上田で「無言館」に寄りました。
大好きな⋯というか、とても大切に思っている美術館です。

桜が綺麗でした。

美術館の周りにたくさんの桜が。






美大に通い美術を学びながら、戦争に行くことになり、病気や爆撃などで若くして亡くなってしまった人たちの作品が展示されています。
窪島誠一郎さんが全国を回って集めた絵。

この美術館は、上から見ると十字架の形をしているそうです。

美術館の外側を一回り。




どこ壁のどの位置に、誰の絵がかかっているか思い出せるくらい何度も訪れた美術館ですが、何度行っても一つ一つの絵に心打たれます。
出征の時間が迫る中、あと一筆⋯と必死に描いた絵。
大切な人を最後に描いた絵。
どんな思いでこの絵を描いたのだろう⋯と、胸が締め付けられるようです。
それぞれの絵の下には、名前、出身大学、戦地に赴いた日、亡くなった日とその理由が、淡々と書かれていて、そのシンプルさがまた切ない。
無言館の下に降りると、枝垂れ桜の並木。



無言館に向かう坂は、「自問坂」と名付けられていました。

そしてそこに、第二展示館「傷ついた画布のドーム」ができていました。

庭の碑には、絵筆が埋め込まれていました。



「画家は愛するものしか描けない」
「一枚の絵を守ることは、愛と平和を守るということ」⋯と書かれています。

この石は、激戦地となった沖縄から運ばれた石だそうです。

第二展示館にあったこの絵は、小野竹喬さんの息子さん、小野春男さんの作品です。

日本の画家では曽宮一念さんと小野竹喬さんが好きなのですが、曽宮一念さんの息子さんが戦死して、その息子さんの絵が無言館にあるのは見たことがあったのですが、小野竹喬さんの息子さんも⋯とは初めて知りました。
どれだけ無念だったことが⋯本人も親御さんも。
これからも、何度でも訪れたい美術館です。