ミュージカル「イリュージョニスト」 | 虹がでたなら

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日生劇場で上演中のミュージカル、「イリュージョニスト」を観ました。
チケットを取るのに何度も抽選に外れて、やっと取れたのは2階席のB列でしたが、意外によく見えた!
物語の舞台は19世紀末のウィーン。
ハプスブルク帝国の終焉が近づく頃のこと。
海宝直人さん演じるイリュージョニストのアイゼンハイムは、濱田めぐみさん演じる興行師のジーガとショーを開催するためにウィーンを訪れる。
そのショーを、成河さん演じる皇太子・レオポルドが観にやって来て、共に現れた婚約者は、幼い頃に恋をしていた公爵令嬢・ソフィ(愛希れいかさん)だった。
レオポルドに不信感を抱き始めていたソフィは、アイゼンハイムと再び心を通わせていく。

2人の関係を知ったレオポルドは、栗原英雄さん演じるウール警部に2人を探らせる。

そして、レオポルドと争ったあと、死体となって発見されたソフィ。

失意のアイゼンハイムは、死者の霊を呼び寄せるショーを行うようになり、やがてソフィの霊が現れる。

そのソフィの言葉によりレオポルドが犯人とされ、レオポルドは自殺。

アイゼンハイムがウール警部に残したノートにより、ソフィの死の真実が明らかになる⋯。


海宝直人さんは昨年「この世界の片隅に」と「ファンレター」を観て、その歌唱力に圧倒されましたが、今回も伸びやかで深みのある歌声でした。

そして凛とした佇まいが美しい。

海宝さん、濱田めぐみさん、栗原英雄さんは劇団四季の出身で、四季の頃から拝見していますが、さすがの歌声。

愛希れいかさんは儚げな美しさと気品があり、素敵でした。

成河さんは厳しさと冷たさを力強く演じていて、悪役としての存在感が際立っていました。


アイゼンハイムが火を自在に扱うシーンがいくつかあり、他にも不思議な仕掛けがいくつもあってイリュージョンとしての演出も見事。

物語のテンポがよく、スリリングでもあり、息をつく暇もない展開でした。

ミュージカルって、最後は朗々と歌い上げて、盛り上がって終わるパターンが多いけれど、この舞台は最後ウール警部の「真実⋯」と、アイゼンハイムの「真実⋯」、というつぶやきに近いような歌で終わり、それが不思議な余韻を残しました。


このアイゼンハイムの役、元々は三浦春馬さんが演じる予定だったとのこと。

観たかったな⋯。


帰りに、東京駅にある「為治郎」でお蕎麦を食べました。
ここのニシンそばが好きで、時々無性に食べたくなります。
美味しかったけれど、隣の人が食べていたはまぐりラーメンも美味しそうだったので、次はそれにしよう〜!