ナカムラクニオ「こじらせ美術館」

これは、むちゃくちゃ面白かった。
「美術史は、芸術家たちの『偉大なるこじらせ』から生まれた。画家にとって、人生は大きなキャンバス、恋愛は絵の具だ。」
…と前がきにあるように、有名な画家たちのこじらせエピソードが満載で、その一つ一つが強烈なのです。
こじらせ人物相関図からしてすごすぎる…。
画家同士の感情のもつれ、恋愛のもつれ…。
この人とこの人がこんな関係!?…と驚くばかり。
いろいろな画家たちから愛され、大きな影響を与えた女性たちの魅力にも圧倒されます。
「溢れる情熱と人間不信 ゴッホ」
「絶望の美男子 ムンク」
「恋多き世紀末のダメ男 クリムト」
「破天荒な妄想系男子 シーレ」
…と、目次を見ただけでも、それぞれのインパクト、大!
画家の暮らしぶりや恋愛が生々しく描かれ、絵に隠された真実、そこに至る思いが伝わってきて、夢中になって読みました。
改めて、それぞれの作品をじっくり見たくなります。
熱く激しい生き様に、切なさも感じました。