市川沙央「ハンチバック」 | 虹がでたなら

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市川沙央「ハンチバック」

芥川賞受賞作。
作者の市川さんが、物語の主人公と同じく重度の障がいがある…ということで、物語の説得力があります。

主人公の井沢釈華は、背骨が湾曲し、人工呼吸器を使用している。
人工呼吸器を使わない時間も吸引器が手放せない。
両親が遺したグループホームで暮らしながら、アヤシイ小説を書く。
そして、生まれ変わったら高級娼婦になりたい。妊娠して中絶したい。…と、Twitterでつぶやく。
そんなつぶやきをグループホームのヘルパーに知られてしまい…。

冒頭からなかなか過激な描写で驚く。
そして、私には分からない言葉があれこれ…。
読んでいて戸惑うことが多かったけれど、こういう生き方もある…ということが強烈な印象を残す。
周りの人に、ちょっと紹介はしにくいかな。