「東北へのまなざし」展 | 虹がでたなら

虹がでたなら

わくわく・どきどき・しみじみ…なものたち

ドイツの建築家ブルーノ・タウトさんについて知ったのは、NHKのドラマ「ノースライト」を観て。
ドラマの中でタウトさんの作った椅子が重要な意味をもって登場し、印象に残っていました。
そしてこの間秋田に行ったときに、タウトさんが秋田を訪れ、民家の造りに関心をもった…ということを知りました。

東京ステーションギャラリーで開催されている「東北へのまなざし」展で、タウトさんの日本での足跡を知ることかできました。
ちょっと私の中で繋がっていたタウトさんという人の印象が鮮明に…。
東北を巡り日本についての文章を綴り、高崎に滞在して工芸品のデザインをし、原型指導をしたそうです。
東北でタウトさんを案内した勝平得之さんとのやりとりや秋田の道具や衣装が展示されていました。
勝平得之さんの版画などは、秋田に行ったときに観ました。
ほのぼのとしたタッチのその版画が、タウトさんの本の挿絵として使われていました。
自分が見たもの、知ったものが繋がると嬉しいですね…。

展示物には、タウトさんの椅子もありました!
背もたれと後ろの脚の部分の角度が魅力的。
座ってみたいな。
その他、木製の本立てや傘取っ手などのデザインも美しかった。
発想が豊かです。

さらに、民芸運動を展開した柳宗悦さんが見いだした東北地方の民芸品なども展示されていました。
こぎん刺し、菱刺し、伊達げら…。
細かく丁寧な模様に見とれました。
東北地方の冬は雪に閉ざされ、外に出ることができない分、このように凝った手仕事ができたとか。
こけしや郷土玩具、三春人形もほのぼのしていて心が和みました。
「さむいけど、あったかい」…とチラシに書かれていた言葉に納得。
そこに、作った人、使った人の息づかいや暮らしが感じられる作品は、イメージが広がって見飽きません。

美術館内では、東京駅のかつてのレンガ造りの壁や、こんな手すりが見られます。
東京駅から歩いていたら、将門塚なるものを発見。



京に送られた将門の首が、3日後に白い光を放ち、飛んできた…とか。
スケールの大きな伝説です…。