原田マハ「いちまいの絵」 | 虹がでたなら

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今年最初の1冊は、大好きな原田マハさんの本にしました。
「いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画」。
巻頭に、この本で取り上げられている絵が載っています。
取り上げられているのは、ゴッホ、クリムト、モネ、マネ、ドガ、マティス、ムンク、セザンヌ、ピカソ、東山魁夷、などなど…。

まず最初に絵を見て、その絵についての文章を読みながら、何度も絵を見返す。
すると、どんどん絵の印象が変わってきて、絵の中の人物が語りかけて来るように感じたり、踊り出すように見えたり。
つぶやきや音楽が聞こえて来るように感じたり、光が揺らめくように見えたり。
そして画家がまさにその絵に向かっている姿が浮かんできたり…。
原田マハさんの豊かな知識と表現力、そして画家への思いや温かい眼差しによって、絵が生き生きと輝いて見えてきます。

特に感動したのはフェルメールの、この少女の絵。
この写真では分かりにくいのですが、フェルメールは、瞳と唇、真珠の耳飾りに、ほんの小さな白い点を入れることで、この少女を生き生きと見せている、とのことです。
確かに、この一粒の白があることで、目や唇が艶やかに潤って見え、少女の輝きを感じさせます。
この本の文章を読みながら、いつかこれらの絵と向かい合ってみたいな。