
評判が高いので読んでみました。
同僚の女性がとても面白い小説を書くことを知り、その才能と、そして女性としての魅力にもひかれ、結婚。
妻は小説家として着々と素晴らしい作品を発表していく。
…が、妻は、何かを考えることで、脳の生きるための部分が破壊されてしまうという難病にかかってしまう。
それでも書きたい…という思い。
妻を支える夫…。
二人の愛と信頼の強さに心を打たれます。
ここまでがsideA。
そして続くのがsideB。
sideAの終わりで、この物語を書いたという設定の女性作家が登場し、次は、小説家である女性の夫の方が亡くなる物語を書こうか…と話すのですが、sideBは、そんな物語。
sideBでも、夫は妻の小説の大ファン。
そして今度は夫が事故に遭い、病気が発覚し…。
sideAも、sideBも、お互いを大切に思う二人の気持ちが描かれているのですが、sideBで夫が亡くなったあと、またこの物語を書いたという設定の女性作家が登場し…。
何だか何段階も小説の中の小説…となっていて、まどろっこしい。
以前、有川浩さんの図書館戦争のシリーズをずっと読んでいたのですが、だんだんラブストーリーの要素が強くなり、その描写が軽い感じがして、読むのをやめてしまいました。
この小説も、設定はとても面白いけれど、二人が恋に落ちていく描写がちょっと共感できなくて…。
男の人のせりふとか。
強引さとか。
同じ言葉を見開き分繰り返すところとか…。
とはいえ、これほど大切に思える相手がいることの幸せは、共感しました。