栃木県立美術館で開催されている、「日本近代洋画への道~山岡コレクションと高橋由一の名品を中心に」。
下野国佐野藩士の家に生まれ、栃木ゆかりの画家である高橋由一。
高橋由一といえば、この鮭の絵です。
以前、金比羅山に行ったときに高橋由一の鮭の絵があって、なんでこんなところに…と思いながらも圧倒されました。
今回は二枚がならんでいます。
この鯛の絵もすごかった。
うろこがすごい!
さわればはがれそうな生々しさ。
この、鯛にしても鮭にしても、「魚」として見るよりは、「食べ物」…という視点で見てしまいます。
どうやって食べようか、とか、この鮭、干しておいてどのくらい保つのかな、とか。
美味しそう…と思うほどリアル…ということでしょうか。
他にも初期の洋画家の作品があれこれ。
印象に残ったのは、藤島武二「ヴェニス風景」。
おおざっぱに見えるようなタッチだけど空気感や水の流れが伝わってくるような絵…。
和田英作「快晴」。
これも、光がそこに見えるような輝きを放っていました。
高橋由一の絵のように、写実的な絵で実物を想起させるのもすごいけれど、こんなふうに色や筆づかいでその場所の雰囲気や温度、空気や風、光や音を感じさせる絵が描けるって、すごいな…。
あと、徳川慶喜の絵が強烈な印象だったのです。
絵自体もすごいけれど、徳川慶喜という人が確かに存在して、こんな絵を描いていた…という、人そのものの存在がどど~~んとそこにある。
なんだか「はは~~っ」とひれ伏したくなるような??迫力を感じました。
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