窪島誠一郎さんと槐多 | 虹がでたなら

虹がでたなら

わくわく・どきどき・しみじみ…なものたち

できることなら働かせてもらいたいくらい、「信濃デッサン館」が好きです。
上田市にある、窪島誠一郎さんの作った美術館。

夭折の画家たちの、力と命を感じる絵が並びます。
どの絵も、美術館の建物も、ロケーションも大好きです。
何より村山槐多にとても惹かれるのです。

そんな絵を集める窪島誠一郎さんを、尊敬しています。
虹がでたなら-2011101420080000.jpg
窪島誠一郎さんの本は、窪島さんの画家への思いに感動させられます。
まだまだあります…。
窪島マニアです…。私。

そんな窪島さんが足利市美術館に講演会にいらっしゃいました。
足利市美術館では、「画家たちの二十歳の原点」という展覧会をやっていて、槐多や関根正二など、信濃デッサン館の絵も展示されているのです。

窪島さんの槐多との出会い、なぜ槐多に惹かれるのか、聞くことができました。

きれい、とは言えない槐多の絵。
でも、胸ぐらをつかまれるような衝撃があったとおっしゃいます。

生きたい、生きていたいという叫びが絵から聞こえてくるような。

絵を描くことが生きることだった、槐多の命そのもののような絵。
本当に、圧倒され、目が離せなくなるのです。

「自分も二十歳の頃はキラキラしていた…、あのキラキラはどこに行ってしまったのか…」
なんておっしゃる窪島さんですが、今でもとても輝いていらっしゃいます。
そして、一つ一つのことばがキラキラと、心に響いてきます。

「毎日毎日、ゼロから始める。」
「今日から生きる。」
「危機は機会である。」

そして、
「感じたものを、感じた心、感じた力で描く。」

槐多の絵や、この展覧会の絵は、そんな絵ばかり…。
だから、描いた人の、人そのものが、迫ってくるように感じるのですね…。