基礎コンクリートの劣化事象として、基礎ひび割れ(クラック)
に関連して3回に渡りご説明しました。
まだ過去の記事をご覧になってない方はこちらをどうぞ。
基礎コンクリートの劣化-内部のひび割れ(クラック)(2014.04.04)
基礎コンクリートの劣化-化粧モルタルの割れ(2014.03.28)
基礎コンクリートの劣化-外周部のひび割れ(クラック)(2014.03.20)
今日は、中古住宅の床下に潜るとよく見かける無計画な欠き込みや
鉄筋露出についてご紹介します。
家も何十年か住むとリフォームで手を入れます。
リフォームでどこを工事するかによるんですが、
設備機器をメンテナンスする場合、
設備屋さんが床下に入って配管などを新たに通すことがあります。
新築であればあらかじめ設備配管が通るように、
基礎立上り部にスリーブと呼ばれるさや管を通して、
開口を設けておきます。
ところが、リフォームの場合はそうもいかない。
あとから基礎立上がり部に貫通孔をあける必要が生じることも。
問題なのは、
設備屋さんの中には建築知識のない方もいるということ。
そうなると次の写真のような、とんでもない穴が基礎にあくことに・・・。
当然NG。
基礎コンクリートの強度は落ちるし、断面から露出した鉄筋が錆びる。
さらに時間が経つと、鉄筋が錆で膨張しコンクリートを爆裂破壊へと導く。
このブログを読んでくださっているあなたが、
中古住宅を下見に行って床下点検口から覗いたときに、
著しい欠き込みを見つけることができれば補修や補強を検討
するようにしてください。
また、点検口から見渡して問題がなさそうな場合でも、
以前のリフォーム情報を聞き取って床下で何らかの工事を
したかどうかなど調べる。
それでどうも怪しいようだったら、第三者の建築士に床下に潜ってもらう。
これが一番確実ですよ。