1-5 良質の炭水化物であるご飯もたんぱく質(肉、魚、卵など)と一緒に食べましょう。

 

 

(糖尿病などの病気の方は治療にあった量を召し上がってください。)

 

 

 

ダイエットや糖質制限食などでご飯を極端に食べないとトリプトファンからメラトニンにまで変換されません。

 

 

 

その理由を説明します。

 

 

 

【睡眠不足その1】で説明したとおり、この工程のどこにストップがかかっても睡眠ホルモンであるメラトニンは減少してしまうのでしたね。

 

 

 

☆トリプトファン→5-HTP→セロトニン→メラトニン

 

 

 

この反応が進んでいく前提は、この図のスタート地点に立つ前のところ☆、つまりトリプトファンが脳にある状態であるということです。

 

 

 

脳にトリプトファンが取り込まれて充分にあるところが出発点となっているのです。

 

 

 

トリプトファンを脳内にいれるためには実はぶどう糖が必要なのです。

 

 

 

ぶどう糖はご飯やパンなどの炭水化物を消化したらできる最小単位の糖(単糖類)です。

 

 

 

トリプトファンをメラトニンに変換するためには脳内に入る必要があります。

 

 

 

でも、トリプトファンが血液から脳内に入る時、トリプトファンはBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン)というアミノ酸と競合してしまいます。

 

 

 

脳に入れる量が一定だからです。

 

 

 

たくさんのライバルがいると、とうぜん脳の中にはいる競争に負けやすくなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

受験で言えば合格率のようなものです。

 

 

 

定員が50人のところ300人が受験するのと、50人が受験するのとでは、どちらが合格しやすいか明らかです。

 

 

 

つまりトリプトファン以外のBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン)というアミノ酸がたくさん脳内に入ってしまうと、トリプトファンが入る比率が低下してしまうのです。

 

 

 

メラトニンの原料であるトリプトファンを増やすために肉を食べたとします。

 

 

 

しかし、肉を食べたらトリプトファンだけでなく、とうぜん他のたんぱく質も体内に増えるわけです。

 

 

 

ライバルが増えるということです。

 

 

 

ではどうしたら他のたんぱく質より、トリプトファンを脳内により多く取り入れることができるのでしょうか?

 

 

 

トリプトファンをより多く脳内に取り込みたいわけです。

 

 

 

 

答えは「脳内に取り込むために肉と一緒に軽く米などの良質の炭水化物を食べる」です。

 

 

 

なぜなら炭水化物をとるとインスリン(ぶどう糖を血中から細胞に取り込むことができるホルモン)がでるから。

 

 

 

インスリンによって筋肉の方にBCAAやフェニルアラニンや他のアミノ酸が入ってくれます

 

 

 

そうすると競合(ライバル)が減ってトリプトファンが脳内に届きやすくなるのです。

 

 

 

 

【結論】

 

 

快眠のためにはお肉や魚といっしょにご飯も一緒に食べましょう!

 

 

糖質制限ダイエットとかでご飯をぬいていたら快眠は得られませんよ。