昨夜のローカルTVニュースやけさの朝刊をにぎわしていたのは、トヨタ自動車の最高級ブランド「レクサス」のニュースである。

 

 小型スポーツタイプ多目的車、いわゆるSUVの新モデル「LBX」のお披露目で、トヨタ自動車東日本岩手工場が全量を手掛けるという。

 

 つまり、「LBX」は岩手産なのである。

 

 この「LBX」。先月末までの販売台数は国内だけで5200台にのぼるが、さらに欧州市場への展開を始めとして、世界へと発信する予定だ。

 

 この世界への発信には、岩手の再生可能エネルギーが大きな役割を果たしている。

 

 実は、この「LBX」の製造に使われるのは早池峰発電所の水力を利用した電気「岩手グリーン電気」。これがないと世界に打って出ることが出来ないのである。

 

 脱炭素、2050年カーボンニュートラルは世界的な時代の潮流となっており、環境意識の高い欧州では、製造過程での脱炭素の取り組みが重要視され、グリーン電力でなければ競争力が生まれない現実もあるとのこと。

 

 実際、「LBX」もこれまでは6か国に輸出が止まっていだが、岩手のグリーン電力を活用することで輸出先は60か国になる。単純に言えば、マーケットがそれだけ広がるわけで、競争力の強化につながる。

 

 こうした流れは自動車の世界で顕著になっているが、今後は脱炭素への取り組みを開示したり、具体的な取り組みが企業のスタンダードになり、投資家などに向けては重要な企業情報となる。(以下に参考資料を添付)

 

 

 これがGXということそのものだろう。

 

  そしてそれは岩手にとって大きな飛躍をもたらす可能性が高いことを意味する。

 

 岩手県の再生可能エネルギーは、現状でも開発可能性で見ても国内有数である。これに洋上風力が加われば、日本一のグリーン電力供給の地となることも夢ではない。

 

 議会の質問でも提言したが、こうしたグリーン電力を工業団地造成などに活用できればGXの最先端ともなりうる。

 

 「LBX」には電力のみならず、岩手の技術も多く搭載されていると聞く。岩手の自然の恵みを背負ったこの車が、世界を走り回るというのを想像するのは実に楽しいものである。