本当に本当にありがとうございました。
〜セットリスト〜
第一幕
オープニング
○Amazing grace
それは、もう遠い昔のこと。
僕が生まれるずっと前。
僕は、あの高い空のもっと上にいて、来る日も来る日も、広い雲の上を駆け回っていた。
○ボク (オリジナルソング)
降り立ったそこは、僕が思い浮かべていたよりもずっと素敵な世界だった。
初めて見るもので溢れていた。
辺り一面に散りばめられた色とりどりの花々。
木の葉が風に揺れて奏でる優しい音色。
陽の光は、時に海の波の上を弾み、時に木々の隙間からこぼれ落ちる。
目に映るもの全てが生き生きと息づいていて、僕は自然と笑みがこぼれた。
……そっか、ここは神様が描いた場所なんだ。。。きっとそうだ!
この道を進んでいけば、今度はどんな素敵なものに出会えるんだろう。
僕は歩き始めた。
進めば進むほど、違う景色が次々と目に飛び込んできた。
沢山の人に出会った。その一人一人の目がキラキラと輝いていて、僕の心をふんわりと温めてくれた。
僕は、幸せだった。
○戦場のメリー・クリスマス
みんなが、足早に通り過ぎてゆく。
その目は輝きを失い、行く手を遮るものは無いか、それを確かめるだけに働く。
僕は必死で言い続けた。
ほら、見て!ここには素敵なものがいっぱいある。
このちっちゃなお花の香り。心地良いこのそよ風。
何が一番大切なものか、自分の心の声を聞こうよ!
○ファイト!
○終わりなき夜
目の前のことに必死になって、一番自分を忘れていたのは、僕自身だった。
そしてその日、道に行き詰まった僕は、投げやるように上を向いた。
土はアスファルトへと姿を変え、僕の心まで変わってしまった。
……そう思っていたけど、そこには、生まれてきたその日から何ひとつ変わらない空が、都会の背の高いビルに削られて小さく欠けながら、穏やかに、青く青く澄んでいた。
○この青空と (オリジナルソング)
そう、このままの僕でいいんだ。
○僕こそ音楽
どんなときも心のままに。
そう心に誓い、僕は再び道を歩み始めた。
そしてふいに僕の目の中に、一本の雑草が移り込む。
土の少ない都会の、水も染み込まないアスファルトの、ほんの小さな隙間から顔を出したその小さな草は、陽の光を浴びて、それは嬉しそうに輝いていた。
思わず足を止め、目を離せなくなった僕。
楽しそうに微笑むその姿を、僕はじっと見つめていた。
ふいに僕の心から笑みがこぼれ落ちた。なぜだかはわかんない。
でもその時、僕はやっと気づいた。自分が楽しまないと、誰にも楽しませることなんてできない。
○I'm still standing
僕の見つけた答え。
どんな時でも、自分を見失わないこと。
それから、ありのままの自分に自信を持って生きること。
○花咲くこの世界
(続く)