(2017年10月記)

 

前回のコラムで、「惑星ソリス」のチャネリング情報についてお話しをしましたところ、多くのご質問をいただきました。

 先日、東京国際フォーラムで開催された「秋のセミナー」でもかなりつっこんだ部分までお話しをさせていただきましたが、今の世界を考える上で大切なヒントがまだまだありますので、もう少しお話しさせていただこうと思います。

 

 「惑星ソリス」は何故、滅んだのか!?

 

 この星の住民たちは、かなり高度な知恵を持った人たちでした。すでに「惑星政府」的な自治も実現し、戦争などは非常に抑制されていました。

 それでも「何故、滅んだのか!?」と言えば、そこにあったのは「驕り」でした。

 

 「人類のためになる」という考え方のもとに多くの技術力を誇示したプラントやシステムを造り出し、最後には自然や気候までもコントロールしようとした結果、惑星の気候が崩れ、最終的には食料不足により滅んだのです。

 人類自らを滅ぼすタネが、戦争などという愚かな行為だけでなく、「人のために」という考え方の中でも芽生えてしまうことを知り、愕然とする思いです。

 

 今、地球上でも「世界で最もクリーンなエネルギー」と云われ、利用されてきた原子力発電などの技術が、まだまだ不安定で、一端暴走すると現在の人間の力ではまったくコントロールが出来ないことを知りながら利用し続けることなどは無謀としかいえません。

 「ソリス」の場合は、私達人類より余程進んでいたにも関わらず「驕りによっての滅び」であるのに対して、私達人類はまだまだ「無知」である上に「欲」にも勝てないのですから、地球という惑星に対する危険性は「ソリス」の非ではないことがわかるでしょう。

 

 当然「ソリス」においても「惑星政府」的にまとまるまでの道のりは、決して楽なものではなかったようです。

 人間と云う生物は集団を作るという特性があります。これはどこの惑星でも同様で、宇宙空間にある「人の起源」が同じものなのでこれも当然と言えば当然です。そんな人間の中には「権力志向」を持つリーダーが生まれます。そして、そこには必ず「権力の誇示」が始まってしまうようです。これも「人の本能」なのでしょう。

 

 ソリスの場合はこれを長い歴史のなかで解決をしたようで、その根底の「確立した考え方」が、『災害や病気で亡くなるのは致し方ないとしても、少なくとも「人災」によって人の命を奪うのはやめようという「強い意志」』だったようです。

 ちょっと話は逸れますが、地球上で、同じ種の間で殺し合いをするのは人間と、ごく一部の猿だけだということです。他人を抹殺しても自分が生き残ろうとするのが「人の本能」だとするなら、この本能を理性で止めた「ソリス」の人々は偉大と言うしかありません。彼らは「強い意志」によって「どうしたら全人類が生きて行かれるか」を常に考えるようになりました。そんな高度な人類でも、「人のために」開発した技術によって惑星バランスを崩し、最後は食料不足で滅亡するのですからどこに落とし穴があるかわかりません。

 

 そんな「ソリス」から、二つのことを学ぶことが出来ます。

 

 一つは、『「強い意志」を持つと、本能は克服できる』ということ。

 もう一つが、「技術は人間の視点だけで考えるのではなく、自然とのバランスで考える」ということです。

 

 「強い意志」を持つには「目標」が必要となります。この「目標」は、すべての行動に「何のため」なのかという定義が必要となります。

 現在の地球においても「共存を維持する」という「強い意思」が必要なのだと思います。

 

 今の地球はさまざまな問題を抱えています。

 その多くが、「自分の権利を守る」という名目の上に成り立った「身勝手」な行動だと考えられます。本能の中に「権力」や「欲」、「生存本能」があるのですからこれも至極当然なのかも知れませんが、そんな「本能」を野放しにしておくと「最後には誰も残らない」という結果になることをことをチャネリングは示しています。

 

 「共存」のために「やってはいけないこと」を変えてゆくのが「今、やるべきこと」なのです。

 

 人間は集団的動物ですから、社会を作っているのは皆様一人ひとりです。その意識を「共存」に向けると、そのオーラが社会を変えて行きます。

 そんな事実を、身近な「お金」の問題を例に考えてみたいと思います。

 先日、ちょっとした記事が目に入りました。『上がらない物価、世界を覆う「謎」※』というものです。世界的に「景気がよい」と言われ始めているのに、どこの国においても「インフレ」にならず物価が上がらない! というのです。経済学者の論文でもこの問題が「失われた物価上昇の謎」として取り上げられました。

 実はこの記事の中に、今の社会と人間の問題点を示す要素が隠されていると感じます。

 今、多くの方が「どこがそんなに景気がいいの?」と感じていることでしょう。今回の選挙も「アベノミクスへの評価」などと当事者は考えているようですが、一般的にはまったく「???」です。この「実感のズレ」の中に、もっとも大切な要素が隠されていると思います。

 

 記事では、インフレにならない原因がいくつか述べられています。

 曰く、「グローバル社会で人件費の安いところで製品が作られ、価格が下がる」「原油が安い」「単純労働が機械化され、製品価格が下がっている」「急速な電子取引(EC)が物価を下げている=人件費がかからない販売方式」などなどです。

 さまざまな要素はあると思いますが、この記事の中にはない、別の「あえて隠しているとも思われる原因」があります。それは「実は、あまり景気は良くなっていない」という事実と「富の格差を助長しているシステムが存在している」という問題です。現実的に問題なのは後者です。

 

 金融緩和によって世界的にばら撒かれた(たくさん印刷された)お金がどこに行ったかと云うと、その多くは「投資」と言われる投機的なバブルに回っているようです。皆様もいろいろなところで見聞きすると思いますが、今「収入の格差」が広がっています。実は、これには歴然とした「格差助長システム」が存在しているということなのです。

 

 このような格差はいつの時代にも存在しました。しかしながら現在の格差は、努力の差などでは語れない、「ビジネス・モデル」として作られた「システム」になっています。ここが問題です。

 

 「努力しないから収入が少ないのは仕方がない」というのはある意味、正論な部分があります。しかし現在は「あまり努力をしなくてもお金を稼げるシステム、一部の者だけが儲かるシステム」が広く存在します。「一種の投資やバブル的な会社の運営」が典型かも知れません。詳細は別として、このような「システム」が存在します。

 アイデアを持った経営者が儲けるのは当然としても、そこに「社員に儲けを再分配する」という「共存の意識」が欠けていることが経済格差をもたらしています。「自分だけが儲かればそれで良い」と云う考え方が多く蔓延しています。

 ここではややこしい経済のお話しをすることが目的ではありませが、問題は世界的風潮がこのようなシステムを「容認」していることが深刻です。

つまり「欲が支配する」社会状況が生まれています。滅亡への大きな要因です。

 今までも同じようなことはありましたが、現在はそれが極端になってきて、経済格差が世界的な紛争のもとになっています。

 

 このシステムの中で「特に狙われている」のは若者とベテランです。普通の社会常識ですと、年齢と共に給料は上がります。これは今でも変わりありません。ではどうしたら人件費を削り、「再分配」を抑えるか。それは「常に給料の安い若者だけに働いてもらえば良い」ということです。つまり、若者とベテランを簡単に切り捨てる社会システムです。

 ごく一部に富が集中するために一般にはお金が回らない。これが「景気が良いのにインフレにならないという謎」の答えです。怖いのは、これが「システム」として成り立ち、それを社会が「容認している」ことなのです。

 

 「ソリス」に学ぶ解決策があります。

 

 「共存」を目的とする強い意志をそれぞれの立場の人が持つことです。経営者は再分配を心がけ、一般の人は「汗を流して働くことが正解!」と強く認識して、お金がお金を産むシステムを「良しとしない」意識を持つこと。

 この「当たり前な」考えを実行したことが「ソリス」においては大きなパワーを持ち、少なくとも「人的な争いを軽減させた社会の実現」と云う部分で証明されました。

 

 最近、「ルール違反ではないけれど何か変!」と感じることが多いでしょう。

 今、「私達に出来ること」はこのような社会の「変えなくてはならない部分」を変える意思を持つこと。

 

 進化する人間のオーラ・パワーを試してみることが大切なのだと思います。