前回まで、「ベルメウスの時代」で新しい視点のスピリチュアルをお届けしました。
今回は、そんなスピリチュアル感覚を使い、ヒーリング、オーラリーデイングをやらせていただく中で見つけた、スピリチュアル能力を身に付ける手法やそれらを実践した方々のお話しをさせていただこうと思います。
そして皆さんにもスピリチュアル感覚を感じていただき、生活に活かしていただければ幸いだと思います。
この本は1997年に出版されたものに一部加筆、修正してお届けします。
尚、この文章にはヒーリング的な内容が記されている部分がありますが、決して医療的な治療などではなく、あくまでスピリチュアルなヒーリングのお話しであることをご理解下さい。
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●唯一の手がかり、「ユリ・ゲラー」体験
「小児マヒを治したい」と強烈に思うようになった時、ふっとある記憶が蘇って来ました。
それは中学時代の出来事でした。
今でも記憶している方も多いと思いますが、今からおよそ20年(すでに40年)くらい前、スプーン曲げで知られる超能力者ユリ・ゲラーが来日して、超能力の一大ブームが起こったことがあります。
当時の私は超能力やスプーン曲げには興味がない上に疑いを持っていました。ユリ・ゲラー氏のテレビ番組を見るのも、学校で友達と話題を合わせるぐらいの気持ちでした。
番組ではユリ・ゲラー氏がサイキック(超常的)・エネルギーを東京タワーを通して日本全国に発信するという実験を行いました。司会者は興奮ぎみに、
「皆さん、テレビの前に集まって下さい。ユリ・ゲラーの送るパワーに合わせて、皆さんも念じてください。スプーンも曲がります。壊れた時計も動きだします」
テレビを見ながら、私は「そんなバカなことないだろう」と思いました。
司会者はさらに続けます。
「ユリ・ゲラーは、体の悪い人も一緒に念じれば治ると言っています」
私はこの言葉に引かれました。
「私のこの小児マヒも念じれば治るんだろうか。そうであれば、なんてうれしいことか。ダメでもともとだ。やってみよう」
ユリ・ゲラー氏の言う通り、テレビを見ながら、「足よ、動け」と番組中、私はジッと念じ続けました。
テレビ画面ではスプーンが曲がった、時計が直った、体が良くなったという人の電話が 殺到していました。
ところが、私の足はピクリともしない。
「なんだ、やっぱりダメだったのか」
私の心に失望がよぎつた時、ほんの一瞬ですが、マヒしている足がビクッと動いたのです。
私はひどく驚き、続けて「動け! 動け!」と声を出して叫びました。
するとまた、ビクッと動くのです。
私にとっては凄いことでした。
長時間正座して足がしびれると、足がまったく自分のものでない感覚になると思いますが、私の足も「しびれ」はありませんが、同じような感覚でいつもダラリとした状態。
それが小児マヒという病気であり、そんな状態が一歳からずっと続いていたのです。
ところが、その足がほんの一瞬ですが動いたのです。
「何だかわからないけれど、不思議なことがあるんだなあ」
初めて味わう信じられないような奇妙な喜び、感動でした。
もちろん、それはほんの一瞬の出来事で、その後はまた相変わらずマヒしたままの足でした。
私自身もすぐに普段の生活に戻り、そんな超能力を忘れる日々でした。
「治らない」と医者からも周りの大人からも言われ、自分でも治らないものと思い込んでいたのです。
毎日の生活の中で、いつの間にかユリ・ゲラーとの出来事も忘れてしまっていました。しかしその後、二十歳を過ぎて、哀れな自分の姿を鏡の中に発見した時、この記憶が鮮明に蘇って来ました。
「もう一 度、足を動かしてみたい。どんなことをしても治したい!」と、強く強く、願うようになりました。
to be continued

