先手で菊水矢倉に組み、中盤の図を迎えました。
玉形は先手の方が堅く、駒の働きも後手の5一角が使いにくい形なので、先手が作戦勝ちと言える局面です。
▲１五歩
チャンスと見て仕掛けました。手薄な端を狙いつつ一歩を持つのが狙いです。▲８九玉も価値の高い手ですが、△６五歩から桂交換されると、５一角を使われてしまうのを気にしました。
△同歩▲同香△１三歩
△同香▲同角△１六歩は▲２四歩△１七歩成▲２九飛(参考図)とすれば先手良しです。
△２四歩▲同飛△２三歩は▲１四飛で成り込みが受からないですし、△２七香も▲１九飛で止まりません。
▲１八飛△２二金
端を狙い、後手に悪形を作らせます。
▲５五歩
▲７五歩と迷いました。△６三銀なら▲５五歩△７五歩▲５六銀(参考２図)とすれば優勢です。
次の▲４五歩が受かりません。比較は難しいですが、本譜は直接後手陣を攻める方針です。
△同銀左▲３五歩△６五歩▲３四歩
桂得が確定し、後手の６筋攻めもさほど響かない形なので、先手優勢がはっきりしました。以下は手堅く指し、勝ち切りました。