順位戦 阪口六段戦

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中飛車対居飛車穴熊となり、苦しい展開で図を迎えました。

△2四香

 

先手からは次に▲5三歩成△同銀▲同桂成△同金▲3四桂と攻める手が厳しいです。銀を一枚剥がされて金が5三に離れるのが痛いです。なので△7九角や△3六歩は間に合わないと判断し、△2四香と攻防の急所にいる馬に当てました。

 

▲5八馬

 

▲4七馬は△5六角、▲6九馬は△5六歩としておく予定でした。

 

△7九角 ▲8二飛

 

ここは先に▲5三歩成とされたら苦しかったです。以下△同銀▲同桂成△同金▲3四桂△3三銀▲8二飛(参考1図)と先手先手で攻められると、△8八角成や△4六角成とする余裕がなく、▲3二銀や▲1四歩△同歩▲1三歩などと先手は攻め手に困りません。

△5六歩 ▲5三歩成 △5七歩成 ▲5九馬 △8八角成 

 

この△5七歩成が入るのが大きいです。△5七歩成に▲4二と△同飛▲同飛成△同金▲3四桂△5八と▲4二桂成△4九と(参考2図)

は後手勝ちです。

▲4二と △同飛 ▲同飛成 △同金(図)

こうなりますと△3三銀引とした形が馬付きで鉄壁です。後手は駒損しておらず5七のと金が大きいので逆転に成功しました。

 

 

 

International Solving Contest

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1月27日にInternational Solving Contestに参加してきました。詰将棋選手権のチェス版のような大会で、去年に引き続きの出場となりました。

 

問題は2手メイト、3手メイト、n手メイト、エンドゲーム、ヘルプメイト、セルフメイトで、1ラウンド120分で6問、これを2ラウンド行い、合計得点を競います。

 

例えば、1ラウンドの1問目で出た2手メイトはこのような問題です。

2手メイトは、白→黒→白と指してメイトにします。将棋で言う3手詰ですが、チェック(王手)をかける必要はありません。

図はお互いのピースが入り乱れておりますが、実はこの局面、白にパスされた場合黒は何を動かしてもメイトにされてしまいます。

b2のナイトを動かすとbxc4、d8のルークを動かすとRxd7といった要領です。

しかし、白も純粋にパスする手は難しいです。例えば1.Rc1はc3、1.Ra7はc5で逃れます。

 

正解は1.Nf5!です。これも次に白がメイトする手はないのですが、黒が何を指してもメイトすることができます。g4のナイトやe5のポーンを動かしたらNe3でメイトです。

ちなみに1. Nc2はd6が好手で逃れます。Nf5ならd6にはNe7があります。

 

たった2手なのですが、このように深い問題となっているのです。

 

2手、n手、エンドゲームは全問正解しましたが、3手メイトで変化の書き損ねで減点、ヘルプとセルフメイトは殆ど解けませんでした。

ヘルプメイトは将棋で言うばか詰で、お互いが協力して黒キングを詰ます問題で、セルフメイトは将棋で言う自殺詰で、白が自分のキングを詰ます問題です。

 

結果は60点中39.5点で2年連続で日本人の中では優勝することができました。チェスプロブレムはパズル的な面白さがあり、詰将棋が好きな方は楽しめると思います。

竜王戦 近藤誠五段戦

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先手中飛車から戦いが始まり、図は▲8五桂としたところです。

歩損の後手がどう手を作るかですが、ここで△6五歩が好手でした。狙いは△6六歩▲同歩△7七角と、そこまで厳しいわけではないのですが、先手の指し手が難しいのです。

この局面で私は1時間53分の大長考に沈みました。主に考えていた手としては①▲4七金△7七角▲6五銀△5九角成▲同金△6二飛▲8三角(参考1図)

ただこれは8三の角が6五銀を守るだけの上に一歩でも持たれたら△8二歩で取られるので自信ありません。

 

②▲7七角△7八角▲4四角△同金▲5三銀△同金▲同桂成△8七角成▲4五歩△6四角(参考2図)

▲4四角~▲5三銀は、金を入手して▲7七金で角を取るのが狙いですが、△8七角成とかわされ、△6四角の王手が激痛です。

ただでさえ角のラインに弱い美濃囲いですので、右桂がいない状態では支えきれません。

 

③(本譜)▲7五歩△3五歩▲同歩△6六歩▲同歩△7七角▲8九飛△6六角成▲4七銀△4五銀▲同歩△4六歩(図)

▲7五歩は、▲7四歩△同歩▲7九飛~▲7四飛と飛車を捌く手を狙っているのですがやはり△6六歩~△7七角があります。

△3五歩の突き捨てを入れたのも抜かりなく、3六の地点を空けておくと将来的に△3六桂や△3七歩が厳しい狙いとなります。

本譜△4六歩が厳しく、▲同銀は△5六馬が飛銀両取り、▲3六銀も△2四桂▲2五銀△3三桂で攻めが止まりません。

以下は粘ったものの届きませんでした。

 

➃▲4八金上!△6六歩▲同歩△7七角▲8九飛△6六角成▲5七金右△7七馬▲6四歩(参考3図)

手持ちのソフトは▲4八金上を推奨しておりました。▲5七金右で強力な馬を追いつつ右辺(4九~2九)に飛車を逃がせられるように

する狙いです。自らの囲いを崩す手で発想になかったですが、これならやや自信ないながらも戦うことはできました。