今日のリコー杯女流王座戦一次予選に出場していたTurmunkh Munkhzulさんと、対局後にチェスと将棋を指してきました。

 

彼女はチェスプレイヤーで、レーティングは2371とかなりの強豪です。私は2313なので私より強く、若いのでかなり有望なプレイヤーです。

 

チェスの棋譜を調べ、実際に対戦したところ、タクティクス(戦術、将棋で言う手筋のようなものです)やエンディング(終盤)が得意な印象を受けました。

将棋においてもその良さが十分に発揮されていると思いました。

 

今日の将棋で一番センスを感じたのはこの場面です。

先手が銀損で後手の馬も手厚くかなり苦しい終盤ですが、ここから勝負術を見せました。

 

▲5五桂 △5四馬 ▲4三桂打 △6六香 ▲3一桂成 △同金 ▲4三銀

普通は角取りなので▲5五角と逃げそうですが、それでは△7六銀などと打たれて勝てません。

▲5五桂~▲4三桂打が素晴らしい勝負手で、▲4三銀とした局面は馬取りと▲3一飛成~▲3二金の狙いで、勝負形に持ち込みました。

 

現局面は自分が不利であること、角を逃げたら勝てないこと、後手陣の急所は馬を狙うこと、これらをしっかり理解していないと指せない手順なのでかなりの力があることが伺えました。

 

結果は逆転には至らず惜しくも敗れてしまいましたが、また力をつけて来年挑戦するとなれば非常に楽しみだと思います。

 

チェスの方もIMはもちろん、GMも狙えるプレイヤーだと思うので、そちらの活躍も楽しみですね!