福島原発の正門で 放射線量 8mSv/h が観測された
その原因が,炉内の圧力を下げるために,炉内の空気を放出しただけであれば
健康被害を心配する必要はありません。
しかし,その原因が,炉内の放射性物質が細かい粒子として放出されたのであれば,その影響は心配です。
ニュースで,人体の放射線量を測定する映像が流れましたが,
あれは,これまでにどのくらいの放射線を浴びたかを測定しているのではなく,
放射性物質(放射線を出す物質)がどのくらい身体に付いているかを測定しています。
例えば,原子炉の燃料である二酸化ウラン,これが直径1ミリほどの粉末で飛んできて髪の毛につき,気づかずにいると,
500mSv
の放射線を浴びることになります。
これは,白血球の減少という健康被害がすぐに起きます。
すぐに洗い流す(除染)ことが必要です。
原子炉内には,二酸化ウランが50トンほどあります。
1gあたり60mSv
1kgで60Sv
50トンで3000000Sv
致死量が10Svなので
原子炉にあるウランは,30万人分の致死量です。
原子炉が完全に吹き飛んだ場合の最悪のシナリオです。
極端な話をしてしまいました。
しかし,放射性物質の放出は微量ながら起こっています。
対策は,花粉症対策と同じです。
マスクです。
体の表面についた場合は,洗い流せますが,吸引した場合は洗い落とせず,体内被曝ということになります。
風向きにもよりますが,原発から半径100km圏内では
定期的な放射線の測定が必要だと思います。