これから、代表的な楽器について紹介して行きます。

 

 

M 1289: cornet in B♭
Charles-Joseph Sax, Brussels, ca. 1833-1834 (図1)   
 アドルフサックス(Adolphe Sax)の父によって製造されたこのコルネットは、ピストンのコルネットの歴史のまさに始まりを表しています。 特許M 1290(下記参照)の場合と同様に、2つの stölzel バルブは「非常に初期のパターン」です。それらはそれぞれ半音と1音だけピッチを下げ、それらのスライドは初期型で、フェルール(補強リング)はありません。楽器のデザインは、チャールズ・ジョセフ・サックスが採用したギシャール( Guichard )やハラリー( Halary,)が作った、深みのある stölzel バルブのコルネットのやや標準化されたデザインとは異なります。その製作日は不明のままです。約1828年は、ブリュッセルのサックス楽器のカタログに記載されているように、早すぎるようです。楽器にシリアル番号が付いていないという事実は、1830年(サックスが政治的理由で3年間営業を停止した)の前に製作されたことを示唆しています-それでもその場合、このコルネットにはFacteur du Roiの碑文が付いていると予想されるはずです、 1818年から1830年の間に彼のすべての楽器に存在します。したがって、製造日は約1833年から1834年。初期のコルネットの開発に対するチャールズ・ジョセフ・サックスの貢献についてはほとんど知られていない。彼が金管楽器にバルブを付け始めた正確な時期すらわかりません。彼は1815年にブリュッセルに工場を設立しましたが、当初は木管楽器のみを製作しました。フェティスは、チャールズ・ジョセフが1822年に彼の最初の金管楽器を作ったこと、そして1825年のハーレムの産業展示会で展示したことを伝えています。(木製と真鍮製の全ての種類の楽器):それらの中にコルネットがあったかについては不明です。

ここでは、バルブとしては、最も初期的な stölzel バルブが使用されています。

バルブの仕組みについては、私のメインブログである「創作の部屋」の2バルブ・トランペットをご覧下さい。

 

Charls-Jhoseph Saxについて、初めて知ったのは、オフィクレイドの作者としてでした。オフィクレイドは、穿孔楽器で、Charlesが、ピストンを使用した楽器を造っていたというのは、この資料で、初めて知りました。

 

つづく