ボンバルドンという楽器は、国や地域によってさまざまに定義されます。ある地域ではチューバやユーフォニアムの先祖として、またある地域ではチューバ、ユーフォニアムそのものとして、とある国では、スーザフォンも含めた低音バルブ式金管楽器として、



どうして、このような差が生まれたのか定かではありませんが、ボンバルドンが産業革命によるバルブの発明により、より安価で大量につくられた低音金管楽器というもの全てを一時的にせよほとんど全て包含していたことに寄るのでしょう。
勿論、Moritz Tubaやsaxhorn属の低音楽器などという分類もありましたが、それらを含め、細かい差異(バルブの種類の違いや、元となった楽器の違いなど)を無視して、ボンバルドンと呼ばれた時代が確かにあったようです。



 

 その中には、Moritz TubaからWiener Tubaへと変遷し、主にCもしくはF管で、バルブはロータリーが好まれ、オーケストラ向けに進化を遂げたものや、saxhorn属から、バリトン、ユーフォニアム、(テナー)チューバ、コントラバスチューバへと進化を遂げた、主にB♭やE♭管で、主に軍楽隊向け使われ、後にBrass Bandや吹奏楽に普及したもの、更にマーチングバンドに特化したヘリコンバスやスーザフォンなど
それらが、分化し専門化する前のバルブ式低音楽器がボンバルドンであるというのは、ちょっと強引でしょうか

 



 そして、いつしかボンバルドンという呼び方のあいまいさゆえに、その呼称自体が廃れていったのかもしれません。
 少なくとも20世紀後半には、多くの国でボンバルドンという楽器は、より細分化された楽器名へと変化していきました。


 

 これは、ちょうどセルパンからオフィクレイドへと進化したした時と似ています。セルパンの亜種が、急激に登場して、セルパンという名前自体が使われなくなり、その一部はオフィクレイドへと進化した。
 これは、穿孔を指で押さえるかキーで抑えるかの違いです。この時も低音楽器にキーを適用し、より演奏しやすく豊かな音を鳴らすための工夫が、楽器自体の名前を変化させていったのだと思います。

 ですから、Bombardonのページにも、これはMoritz Tubaではないか、これは、テナーチューバ(もしそのような名称の楽器があればですが)ではないかと思われるかもしれませんが、おそらく、この分類は時代背景によるもので、機能的な分類とは袂を分かつものなのでしょう。