桜の思い出 | MIOUスタイル
3月も残すところあと1週間となりました。

都内で桜の開花宣言もされたようで
昨日今日は寒かったですが
これから春本番ですね。

卒業式や年度替わりで
3月は別れの季節というイメージがあります。


私は桜を見ると
もう10年以上前に亡くなった父と最後に見た
飛鳥山公園の桜を思い出します。


父は自分の子供(つまり姉と私と)のことは
抱きもしなかったのに、
とよく母がこぼしていましたが
孫(姉と私の娘)の面倒はとてもよくみてくれました。


春休みに入る直前になると
(ちょうど今頃ですね)

「いつから春休みでいつこっちへ来るの」
と電話がかかってきます。

父はいつも孫たちをどこに連れて行こうかと
計画を立てているようでした。

私も春休みになって
実家に娘たちを連れて泊りに行くのが楽しみでした。

実家の近くは染井吉野の発祥の地で
昔からの花見の名所がいくつもありました。


その年の春休み

私は実家に一泊し
次の日帰りがてら父と一緒に
子どもたちを連れて
飛鳥山公園に遊びに行きました。


ちょうど桜が満開で
本当にきれいでした。

父はいつもカメラを携えて
孫たちを撮るのが好きでした。

桜の木の下で
私と、小学校低学年の上の娘と
一つ下の姉のところの姪っ子、
それにまだ幼稚園生だった下の娘と

全部女の子の孫たちに囲まれて
父も嬉しそうで幸せそうでした。

親孝行は何もしてあげられなかったけど
こうして孫たちに囲まれている父をみると
ちょっとは恩返しできたかなと
思える時間でもありました。


夕方帰る時間になると

父は姪っ子と2人
王子の駅前の歩道橋の上から
京浜東北線のホームの私たちをいつまでも
見送ってくれました。


元気な父の姿はそれが最後で
その年の6月に黄疸が出て入院、
その後がんとわかりました。

いつもは孫と遊んでくれるはずの夏休みには
余命半年と宣告され
ホスピスに入り
冬休みになる前の11月に亡くなりました。


それから桜の季節が来るたびに
父は亡くなる前の最後の春
孫たちと桜を見ることができて良かったなと
そう思います。


王子の歩道橋で
姪っ子といつまでも私たちを見送っていた
父の姿と
桜の思い出が重なります。


願わくば
私もいつかその時が来るのなら

その年の桜が咲くのを見てから
父のいる光の世界へ行きたいものだと
思っています。