体質改善。
広告コピーってこう書くんだ!読本
谷山雅計(宣伝会議出版)
コピー学校で教えてくれるような、わかりやすい内容で、読んで頭がすっきりした。
「アイディアの神様が降りてくる」なんて、冗談では言ったことがあるものの、本気でそう思っているわけではない・・・が、逆に、じゃぁ、どんな「論理的な」方法を持っているのか?といわれると、持っていない。
いつもやっている方法でアプローチしていって、なんとか出している、とういう感じ。
それを、具体的に「やり方」として、31の方法を示してくれている。
私も似たようなことやってるな、と思うこともあれば、やったことがないものもあるし、「え?そんな方法で」というのもあっておもしろい。
・おじいちゃんにプレゼントをえらぼう。
・葉っぱから森をつくろう。
・描写じゃなくて、解決。
・ダメ出しを制約と思うか、ヒントと思うか。
特に、「葉っぱから森をつくる」というのは、とっても気に入った。
私は、大枠のコンセプトを決めるのがニガテで、どうしても、先に小さな小さなことが気になってしまう。
むかしはよく、「そんな瑣末なことはどうでもいい」と言われたが、どうしても、細部が気になる性質のようである。でも、谷山さんのやり方で行くと、そんな私は「葉っぱから森をつくる」ことは、ちょっと得意かもしれない。
次のチャンスでは、試してみよう。
もちろん、他のやり方も。
そうやって訓練していって、体質を改善していくんだね。
説得力。
売れる色・売れるデザイン
売りたい人のためのアートディレクション術
高坂美紀
色については7年ほど前にカラーコーディネーターの勉強をして、2級まで合格している。
が、試験対策のために勉強したも同然なので、基礎知識も応用力にも不足を感じ恥じている。
そんな状況を少しずつでもと思い、手にとった本。
著者のしゃべり言葉で次々とコンサルティングでおそらくクライアントに語ったであろう、なぜその色がいいのか、ダメなのか、といった具体例が出ていておもしろかった。
興味深かったのはいくつかあるが、マーケティング担当としては、服装やアクセサリーや髪型などについて、トレンドを意識した装いが必要。説得力がないでしょ!というところ。確かにそうだろうなーと日ごろから思っているので、ショッピングはニガテだが、今度の週末にでも、行ってみようと思う。
が、この本、とても誤植が多かった。
「本」としては、誤植をなくすのは最低限のこと。
2003年の初版から、もう6刷を重ねているらしいが、途中からでもいいから、誤植チェック、すれば、もっと説得力も増したのに。
女の子はがんばってる。
ヒメたちの戦場
No.1ブランド「アンタイトル」トップ店長の技術と心
松井美香(メディアファクトリー)
アパレル関係、ファッション関係、ショッピング関係は、あまり得意な分野じゃない。
けれど、このジャンルを牽引しているのは明らかに女性だとは私も思う。
流通・小売のクライアントで人材採用に苦労されている企業さんがあるのだが、ひと昔前、店長といえば男子の仕事だった。体力もいるし、テナントさんやパートさんとのハードネゴが日常だし、店長ともなれば早出して閉店までという勤務も余儀なくされるし。あと、個人的には生鮮系のスーパーは、温度が低いので女性はきっと身体を壊してしまうだろうとも思っていた。
そんなクライアントさんだが、最近、店長に女性を起用して、いくつかの成果を上げている。その成功要因を私なりに考えてみると・・・、
1)買い物をするのはほとんど女性。
特に食品関係のお店なら、買い物客のほとんどは女性だ。女性が買に来るのだから、女性がつくった売り場のほうが売れるに決まってる。そう考えたら、なぜ今まで、男性だったんだろう?
2)おいしいもの、新しいもの、めずらしいものに好奇心旺盛なのは女性。
もちろん人に寄るが、男性は気に入ったものを長く使うことが多いように思う。行きつけのお店にずーっと行き続けたり、気に入ったブランドの洋服や靴をずーっと買い続けたり。それはそれで価値のあることだと思うけど。いくら仕事で「新商品、新商品」という意識を作ろうとしても、普段から新しいもの、珍しいものに目がない女の子に、かなうわけ、ない。
3)女性店長は珍しい。だからみーんなが注目してくれるし、心配してアドバイスしてくれる。
企業側も心得たもので、まだ20代の女性を店長に起用する場合、副店長には店長経験のある5つぐらい年上の男性を置くことが多いらしい。サポート兼ナイトみたいで頼りがいがある。取材に行ったときに感じたことだが、他のお店やテナントさんから声を掛けられる回数が圧倒的に多い。それに明るく応対しているからさらに増える。なーんにもできない店長だから、みんなが寄ってたかって教えてくれるらしい。これも女の子の特権かも。
そんなことを最近考えていたからか、この本が目に入ってきた。
著者の松井さんの写真も素敵。関西弁で一喜一憂するセリフも、リアルな感じが出ていてよかった。
・・・と、こうした表向きの読後感想ももちろんあるのだが、私が注目したのは、「この本読んで、ドレッサー(ワールド語、いわゆる販売員)になりたいっていう子、増えるだろうな~、ということ。
この本を読んで改めて思ったのだが、アパレルメーカーにとって、良いブランドを持つこととか、良いデザインの服を作ることとか、それが企業の生命線だと思っていたが、どうやらそれはちょっと違って、現場の販売員がどれだけ売上を上げるための努力と工夫をしているか、のほうがよほど重要なのだと感じた。
それに気づいたからこそ、ワールドはいち早く、アルバイトやパート、契約社員でしかなかった販売スタッフをすべて正社員かしたのだろうし、雇用環境の改善を行ったのだろうと思う。そして、著者が入社した頃には整っていなかった、教育研修や評価などが、どんどん改善されていっている。
これを「求職者のつもりになって」読んだとき気持ちはこうだ。
「女の子ばっかの職場だし、キツそうだな~」
「華やかそうだし、いつもいつも、そんなおしゃれな格好してらんないし」
「華やかに見えるけど、裏側は大変なんだな。売上目標とかもあるんだ」
「ニコニコ笑って声かけるだけじゃないんだ!声の掛け方にも、そんな工夫があるんだ!」
「1日に、そんなに売り上げちゃうの?」
「すごい!毎日毎日、それだけ綿密に組み立てて目標クリアしてってるんだ!」
「わかる~。後輩が下の子を教えて悩んでる姿って、涙出てくるんだよね」
「毎日毎日が真剣勝負って感じ。面白そうな仕事だな」
つまり純粋にこの仕事への興味がわくほどに、おもしろい本だったのだ。なんとなく接客とかサービス、とかをイメージして就職活動している子だったら、きっとぐぐっと心が動くことだろう。
それからこの本は、ぜひ男の人にも読んでほしいなぁと思ったのだが、先に読んだ「コンカツ」本のときに思ったこととも少し通じるのだけれど、「女の子はがんばってるよ!」ということを男の人はもう少しわかった方がいいんじゃないかなぁと、最近少し思っているからかもしれない。
きれいになるための努力とか、仕事ができるようにがんばってることとか、でも、女の子としての楽しみもきちんと楽しんでいたりとか、結婚したり、子供を生んだり育てたり、家族のごはんを丁寧につくったりとか。きっと、仕事も家庭も遊びも、と忙しくしている女の子を見ると、男の人は、「すごいなぁ」とか、「俺にはできないなぁ」とか感じているのかもしれないけど。
男の人は、確かに仕事はがんばってると思う。でも、仕事以外は大切にしていない人が多いようにも感じる。がんばっていない、ではなくて、はなから興味があんまりない、がんばる必要性すら感じてない。
ひょっとしたら、もうそろそろ、世の中を動かしているのは、こうしてがんばっている女の子たちかもしれない。
膨大なものから自由になる
佐藤可士和の超整理術
佐藤可士和(日本経済新婦ン者)
読む前に、「机の整理」を行った。
今、机上にあるのは、
・PCモニター
・Windowsキーボード&マウス
・Macキーボード&マウス
・ペン立て(ホッチキス、赤ペン、赤サインペン、赤マジックペン、黒ペン、黒サインペン、シャープペン、定規)
・メモパッド
・カレンダー
・システム手帳
のみとなった。
が、読んでみたら、以下のことをやってから整理しましょう、と書いてあった。
・情報整理
・並べ替え(プライオリティチェック
・思考の整理
・テーマ設定
・ルーチン化のためのルール設定
ふむ。
順番は逆になってしまったようだが、とりあえず目の前がきれいということは、いいことだ。
でも、きっと本当に繁忙期を迎える前に、上記のプロセスは、踏んでおくべき!
横山さんなら、もう少し。
震度0
横山秀夫(朝日文庫)
うーん・・・。
横山さんの小説はこれまで手放しで賞賛してきたが、これはちょっと物足りない気が・・・。
そう思った理由を挙げてみる。
1)登場人物の多さ
各登場人物(やその奥さん)が握る情報とその使い方によってのパワーバランスの変化が読みどころだが、いささか人物が多すぎて、つなげるのにちょっと苦労した。映像向きかもしれない。
2)阪神大震災を活かせてない。
「クライマーズハイ」のような、大事故(今回は災害)を引き合いに出す必然性を感じられなかった。被災者感情を差っぴいても、「震度0」というタイトル、帯に書かれた阪神大震災の文字が、売るための戦略だったように思えてならない。
3)感情移入する人物が見つからなかった。
冬木でもなく、藤巻でもなく、紘子でもなく、不破でもなく、静江でもなく・・・。
最後になって、堀川か?とも思ったが、いまいち盛り上がれなかった。また比べてしまうが、「クライマーズハイ」登場人物には、主人公の悠木以外にも何人も共感できる人物がいたが、今回は難しかった。ひとりひとりのキャラクターの書き込みが、薄かったからだろうか。
だが、警察小説として内部事情をさらけ出したところは興味深くも読めるし、おもしろかった。たぶん、期待値のレベルが上がってしまったのだろう。次は、官僚的、政治的な切れ味の小説ではなく、「臨場」のような、現場で職人的に仕事をする人物を取り上げた横山秀夫を読もうと思う。
やはり、奈良。
中宮寺
奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺北1-1-2
「本尊弥勒菩薩半伽像」を拝みに中宮寺へ。
天王寺でJR大和路線に乗り換え「法隆寺」駅下車。徒歩20分ぐらいで到着。
講堂は池の中に立っていて、水面が建物に反射して大変に美しい。
この池に、季節ともなれば蓮の花が咲くのだろうかと想像するだけで気持ちが落ち着く。
菩薩様は、「考える像」として有名で、世界三大微笑像のひとつとされているらしい。
確かにそのやわらかな表情は、考え事をされながらもやさしさに満ち溢れていて、いつまで見ていても飽きない。
GW期間中の晴天の日というのに、人も少ない。
やはり、寺めぐりは奈良に限る。
その他、まわった寺は以下のふたつ。
法隆寺は時間切れで回れなかった。
法起時
法輪時
くすぶり人生。
霧笛荘夜話
浅田次郎(角川文庫)
奈良までの移動時間に読む本を・・・と書店へ立ち寄り、久しぶりに浅田次郎の本を買った。
この小説は、たぶん横浜あたりの港町が舞台。ひっそりと立つ古いアパート「霧笛荘」に過去住んでいた6人の「くすぶり人生」を、管理人の中国人老婆が、部屋を見に来た新たな「くすぶり」の男に話して聞かせる連作短編集。
浅田次郎は好きだが、何が好きかというと、セリフのうまさだ。
ヤクザもん、チンピラ、後ろ暗いところも持つ刑事、身を持ち崩したハスッパな女・・・などなど、それぞれの生きてきたものを感じさせるセリフ回しがうまい。今回の短編集にもそうした登場人物が多いため、自然と「口の悪い」セリフが多い。しかし、それがかえって温かみを感じさせるのだ。
それから方言もうまい。今回の方言は、北海道弁だ。こちらも温かい。
いつもそうだが、浅田次郎の短編を読むと、長編にどっぷりつかりたくなる。
「蒼穹の昴」続編「中原の虹」、そろそろ読もうかな。
コンカツかぁ・・・。
「婚活」時代
山田昌弘、白河桃子(ディスカバー携書)
「シューカツ」ならぬ、「コンカツ」。
タイトルにひかれて購入。
共著ということで、コンセプトが定まっていない感じはあるものの、印象に残ったキーワードは以下。
・自動的に結婚できるシステムがなくなった。
・自己実現の時代は、互いの趣味や価値観のすりあわせが必要。
・インテリアにも何にもこだわりがなく、すべてを女房任せにできる男は少なくなったし、そんな男は当の昔に結婚している。
・男子はファンタジーを追い続けている。
・いつまでも27歳の女性が好みだ、という男性がいる。
・30~40代の男子は、女性が仕事をすることには理解を示すが、それがイコール家事や育児の分担であることはイメージできていない。仕事もがんばってほしいし、家事も子育てもがんばってね、と思っていて、女性は疲れている。
・20代の男子は、どちらかというともう、養ってもらってもいいんじゃないかとさえ思っている。
囲炉裏が、ついに!
家の中心に置く囲炉裏がほしい、と言い出したのは、ウチの人だった。リビングを1階にするか、2階にするかで悩み、日当たりを考えて結局2階にしたのだが、それは同時に、「掘りごたつ式の囲炉裏」をあきらめざるを得ない結論でもあった。
そもそも、囲炉裏を大工さんにつくってもらうなど、予算がまったく足りなかったのだが。
しかし、設計が進み、レイアウト図が仕上がって、工事が始まると、いよいよ、内装のことが気になってくる。リビングの中心に何を置くか、ソファー?違う、テーブルセット?いや、違う。
やはり座卓がいい。
それも、せっかくの無垢の杉板でつくられたフローリングに合う素材で・・・。
なかば思いつきで、父親に相談をしてみた。
「座卓型の囲炉裏はつくれないものだろうか?」
実家には、父が手作りした掘りごたつ式の囲炉裏があるのだが、だからこそ、座卓型では、正座か胡坐で座らざるをえず、足腰が疲れるなど、いろいろ苦言もいただいた。
しかしある日、メールで設計図面が届た。続いて、レイアウト図が届き、そのうち、杉板を乾燥させているとの連絡が届き、途中段階の写真がケータイメールで届き、とうとう完成。そして今日、7000円近くの運送料をかけて、ついてに我が家に届いたのだ!
90mmもの厚みの杉板がもたらす、どっしりとした重厚感。
四隅は丁寧に丸く削られて、なめらかにやすりがかけられている。
材質はもちろん、杉。フローリングとの相性もばっちりで、まるであつらえたようなリビングになった。
細かいところで、4つの脚は、磨き丸太が使われていて、ちょっと贅沢な仕上がり。
小さな引き出しまでついていて、中に軍手や鉄串などの道具がしまえるようになっている。
囲炉裏部分は、銅版がしっかりと溶接されていて、中央の五徳も特別にあしらったもの。
五徳の円周辺には10個の串を刺すようの穴が空けられていて、ここは、鉄串に鮎を指して塩焼きにするためのもの(でも、実はその鉄串でぴったりのものがなく、探している最中だが)。
今、実家はリフォーム中で、工事にやってきた大工さんたちは、この囲炉裏座卓を見てたいそう驚いたらしい。だいぶ父を賞賛してくれたらしく、「とうとう俺も木に登ってしまった」とメールにあった。
それもそのはずだ。
こんなものを手作りする”素人”なんて、どこにもいないだろう!
届いて早々、さっそく銅版の底に珪藻土を練って塗りこみ、底をつくって、灰土を入れた。
五徳を据えて、木炭を買ってきて火を入れた。
炭の火は、静かで、ほんのりとあたたかい。
出来栄えに気をよくした(?)父は、製作途中の囲炉裏を見て「自分にも是非、つくってほしい」と言う知り合い2人から注文を受け付けてしまったらしい。手間も時間もお金もかかるというのに(笑)
仕事をリタイアメントした後は、仕事人間であればあるほどその後の時間の過ごし方に困るものとよく聞くが、父にとってはそんな心配は無用だったらしい。
また何か注文しようかしら(笑)









