甘酒は糖分が多いので健康に良くない説があるようです。甘酒に糖分が多いのは確かにそうで、これについては後ほど言及します。発酵学第一人者小泉武夫博士によると、江戸時代には甘酒は健康飲料でした。以前参加した小泉先生の講演で甘酒の話が出ましたが、この甘酒の内容を皆さまとシェアします。
江戸時代 甘酒は夏の風物詩だった
小泉武夫博士(農学博士)の研究によると、江戸時代に死亡率が高い季節は夏だったそうです。病気で死なずに大人になるというだけでも大変だった江戸時代。江戸時代の死因の1位は感染症でした。「7歳までは神のうち(7歳まではいつ死んでもおかしくなく、いつ神の元に帰ってしまうか分からないという意味)」と言われ、7歳を超える年齢になるまでに約40%の子供達が命を落としていました。
抗生物質や医薬品がなかった江戸時代の主な死因はウィルスが原因の麻疹(はしか)、天然痘、コレラでした。これらの感染症を甘酒で治すことは難しいでしょうが、免疫力が弱い老人や子供だけでなく、大人も蒸し暑い夏に体力が低下して亡くなる人が多かったようです。
よって、江戸時代は天秤棒を担いだ甘酒売りが夏の風物詩でした。江戸時代の人達は健康飲料であった甘酒を飲んで、夏を乗り切っていたのです。夏の季語には甘酒があるほど、夏にお目見えする飲み物でした。現代は甘酒と言ったら、温めて寒い冬やひな祭りに飲む飲み物ですよね。
甘酒の栄養価
甘酒は米麹と酒粕の2種類あります。米麹の甘酒は素材本来の甘みでアルコール分は含まれていません。酒粕の甘酒は砂糖などで甘みが加えられているものもあり、もちろんアルコール分が含まれています。
私は米麹甘酒を甘味料として使用していますが、米麹甘酒の糖分はブドウ糖でエネルギーの源です。酒粕甘酒はビタミンBの一種であるビオチンが含まれていて、ビオチンは2型糖尿病に効果があると言われています。
江戸時代に甘酒が健康飲料と言われた所以は、疲労回復に効果があり、悪酔いも防ぐと考えられていたことでした。庶民が安心して飲めるように価格も保護され、江戸幕府のお墨付きの健康飲料だったようです。
私が甘酒を甘味料に使用するのは、腸内環境を整えるためという意味合いが強く、米麹の甘酒に含まれるブドウ糖は食物繊維や善玉菌のエサとなるので、腸内環境を整えてくれ、便通が良くなり、ニキビ肌やアトピー性皮膚炎の改善に効果があると言われています。
甘酒で気をつけること
最初に言及した米麹甘酒の糖分ですが、甘味料として使えるぐらいなので糖分は確かに高いです。江戸時代は甘い食べ物が現代のように多くはなく、砂糖は庶民の口には入らない貴重品でしたので、江戸時代の甘酒の役割と現代の甘酒では多少違うかもしれません。
甘いものは糖化を起こしコラーゲンの機能低下・老化、はたまた病気の原因になりますので、 米麹甘酒と言えどもアンチエイジング世代は取り過ぎには気をつけなければなりません。
甘酒は米麹さえ手に入れば自宅の炊飯器や魔法瓶で簡単に作れます。上記写真のマルカワ味噌さんのレシピを見つけましたので、是非ご自宅で作りたいという方はこちらをクリック下さい。
これらのことから、冬に温かい甘酒であったまるのもいいですが、毎日暑くて調子がイマイチの方は、冷やし甘酒で夏バテ解消してみて下さい。蒸し暑い日本の夏にはぴったりの飲み物です。私はヨーグルトのトッピングとして食べております。
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