オーガニックコスメ講座で鉛の話をした際に、亜鉛はどう違うのですかという質問を頂いたので記事を再アップしました。

 

 

亜鉛は必須ミネラル
亜鉛はタンパク質の合成、血流によるビタミンAの運搬、ビタミンとコラーゲンやコルステロールの合成、細胞分裂時のDNAの複製や骨の発育に欠かすことの出来ない必須ミネラルで栄養素です。約2000種類以上ある酵素のうち、約300種類の組成に欠かせない重要なミネラルが亜鉛。

オーガニックコスメ講座で鉛の話をした際に、亜鉛とどう違うのですかという質問を頂いたのですが、鉛(Pb)は原子番号82で、亜鉛(Zn)は原子番号30のどちらも金属元素。しかし、鉛は毒性が強く人間の体には必要とされませんが、亜鉛は人体において必須微量元素であり、不足しても過剰摂取してもどちらも健康を害します。
 

また、鉛は狩猟やクレー射撃に使われる散弾や安価なアクセサリーなどに使用されますが、誤飲した鶏の肉や卵を人間が食べたり、子供が誤飲したりと健康被害がおこる可能性があり注意が必要です。狩猟の散弾銃の鉛を誤飲した、鉛中毒の鶏のオーガニック卵が回収される事態がイギリスで実際にありました。

亜鉛の話に戻しますが、亜鉛の1日の奨励摂取量は女性が約8mgで男性が約10mg。偏った食事やアルコールの摂りすぎ、極端なダイエットに心当たりがある方は亜鉛不足の可能性が高く、日本人の多くが亜鉛不足という統計が出ています。

 

 

亜鉛が不足するとどうなるのか
亜鉛が不足すると下記の症状がでます。


味覚障害
舌で味を感じる細胞である味蕾が生まれ変わる際に亜鉛が必要となるため、味の変化や特定の味が分からなくなったりします。

亜鉛欠乏性貧血
アメリカ人女性の貧血患者の半数はこれだそうです。赤血球膜はタンパク質でできていますが、亜鉛が不足すると体内でタンパク質の合成に支障が生じ、赤血球膜がうまく合成できず、結果壊れやすくもろい赤血球ができてしまいます。血液が細い毛細血管を通過する際に赤血球が壊れやすくなり、これが貧血につながります。

爪が割れやすくなり白く縦じわができる
爪の角質細胞のケラチンというタンパク質の合成に必要なため、不足すると爪に白い縦じわができ亜鉛不足のサインとなります

髪の伸びが遅くなり切れやすく抜け毛が多くなる
毛根には亜鉛が多く、また毛髪もタンパク質の一種ケラチンが主成分なので、亜鉛が不足すると髪にも影響がでます。

骨粗しょう症になりやすくなる
成長ホルモンの維持や骨の成長に亜鉛が必要なため、カルシウムとともに骨粗しょう症の予防に欠かせません。

肌荒れになる
皮膚のコラーゲン生成にはビタミンCと亜鉛が必要で、また角質層の細胞質はケラチンに置き換わり角化するため、不足すると肌のターンオーバーサイクルが狂い(通常約1ヶ月)古くなった細胞が角質層にとどまり肌荒れの原因になります。

不妊や胎児発育不全・性機能低下
女性ホルモンや卵巣の働きに影響がでて不妊になりやすくなります。胎児の発育に母親の体内の亜鉛が大量に使われるため、不足すると発育不全になります。また、精巣や精液の中には亜鉛が多く含まれ、亜鉛が不足すると精子不足で男性不妊になりやすくなります。

視力低下
ビタミンAの代謝には亜鉛が不可欠なため夜盲症になりやすくなります。

傷口の治りが遅くなる
亜鉛は細胞の新陳代謝を促すので、キズ口の細胞分裂が緩慢になり、治りが遅くなります。

免疫力が低下し風邪をひきやすくなる
免疫力に関係するNK(ナチュラルキラー)細胞やT細胞の働きに大きく影響し、亜鉛が不足すると風邪をひきやすくなります。

 

 




どんな食べ物から亜鉛を摂取すればいいか
こんなに大切な栄養素亜鉛ですが、どんな食品から摂取すれば良いのでしょう。亜鉛が豊富な食べ物で有名なのが牡蠣。好きなこともあり、牡蠣の時期になるとなるべく頻繁にナマやそのままやクリーム煮などを食べています。しかし、牡蠣は栄養価は高いのですが、旬があり1年中手に入る食べ物ではありません。

なるべく簡単で季節を問わず手に入る食品として含有量が多い順に並べると、

パルメザンチーズ
煮干し(カタクチイワシ・マイワシ)
豚レバー
松の実
胡麻
カシューナッツ
するめ

牛赤身ナマ肉(ユッケ等)

牛リブロース(赤身)
牛肩ロース(赤身)

*穀物飼育より牧草飼育牛の方が含有量が多い。

ラム肉
アマラサンス

アーモンド

ひよこ豆

黒豆

高野豆腐
凍り豆腐
干しエビ
たらこ
焼き海苔

チェダーチーズ

そして、ここに加えたいのがパンプキンシード(かぼちゃの種)。亜鉛の多い食品一覧表などをみると、このパンプキンシードは入っていないことが多いのですが、実は亜鉛がパルメザンチーズと同じくらい多く含まれています。またパンプキンシードは、ナイアシン・葉酸などのビタミン、マグネシウム・リンなどミネラルを多く含む栄養価の高い食品です。

私も常備しておやつ代わりにサラダのトッピングとしてよく食べています。ただ、パンプキンシードには難点があり、吸収率があまり良くないことと、種実ですので微量の毒素アルカロイドを含んでいることです。


吸収率の悪い亜鉛食品の食べ方
亜鉛は大事な必須栄養素なのにもかかわらず、体内になかなか吸収されない栄養素。腸管からの吸収率はたったの30%です。ミネラルの一種である亜鉛の吸収率を妨げるのが、穀物や大豆類に含まれるフェチン、インスタント食品やスナック菓子の添加物、食物繊維、コーヒー・紅茶・緑茶などに含まれるタンニンです。

逆に亜鉛の吸収率が高くなる成分が、梅干しやレモンに含まれるクエン酸、ビタミンC、肉や魚類の動物性タンパク質です。ナマ牡蠣にたっぷりのレモンを絞って頂きますが、これは亜鉛の吸収率を高める理にかなった食べ方だったのですね。

またベジタリアンやビーガンは亜鉛不足になりやすいのですが、亜鉛は動物性食品に多く含まれていて、しかも動物性タンパク質と一緒に摂取すると吸収率が上がることを考えると納得です。特に女性は亜鉛欠乏性貧血が多いので、亜鉛を摂取するようにしましょう。

最後に亜鉛のサプリメントが出ていますが、過剰摂取になりやすいので基本食品から摂取した方がベター。過剰摂取も副作用があるようです。どんな食べ物でも食べすぎは禁物ですね。

 

 

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