農産物の栄養価の決め手は土壌で
土の状態で栄養価が決まります。
そして、同じ畑で採れた農産物でも
栄養価が微妙に違うので
野菜の栄養に多少偏りが出るようです。




野菜工場とは写真のように
人工光型水耕栽培の究極の
無肥料農薬不使用野菜を作る植物工場のこと。
確かにこの野菜工場の野菜は画期的ですが
残念ながら栄養価はかなり落ちます。

農産物の栄養価の決め手は土壌であることを考えると
土壌から栄養を吸収できない人工光型水耕栽培野菜は
土壌で栽培される慣行農業(農薬使用)の野菜より
栄養価が落ちることになります。

砂漠が国土面積の大半を占める国や
農地が少なく全人口の食糧を自国でまかなえない国は
このような技術で野菜を作らざるをえない状況にあり
この技術が活躍し必要とされていますので
一概に野菜工場が良くないとも言えません。

栄養価だけ考えると
どのような栽培方法なのかが大事で
ここ50年間でオーガニック・非オーガニックにかかわらず
野菜自体の栄養価がかなり減っている
という調査結果が出ています。
品種改良、土壌汚染、農薬・化学肥料汚染などが主な原因です。




また、消費者も見た目重視で
野菜本来の味や栄養価を気にしていないことも
大きな原因のひとつ。

農家さんも売れる野菜を作りたいので
恰好がいい、見た目がいい野菜を作るようになります。
これが品種改良につながっていきます。

スーパーの野菜は同じ大きさ同じ形で売られていますが
人間に一人として同じ人がいないように
(双子でも微妙に外見が違いますし性格も違います)
本来植物が同じ大きさで同じ形はあり得ません。




昔は旬の野菜を季節を感じながら食していました。
それが日本のいいところでもあったのですが
いつの間にか一年中手に入るようになっていました。

旬の野菜は読んで字の如しで
 その時期その気候に適した作られ方をしており
 旬以外の時期に採れた野菜と比べて、栄養価が高い

ということが、3つの国の施設
11の大学研究機関の研究結果が出ています。

有機栽培、自然栽培、慣行栽培などどんな野菜でも
 お陽さまの恵みをうけて、肥沃な土壌で作られた旬の野菜は
 人間の健康面、地球環境への配慮の面、そして栄養価の面でも、最高の状態です
」。





昔から、旬の野菜を食べることには大きな意味がありました。
春には冬に体外に出せなかった老廃物や毒素を体外に出すデトックス効果
夏には暑い夏を乗り切るために体を冷やすもの
秋には農作物の収穫が少なくなる冬に向けて体に貯えられる栄養価の高いもの
冬には寒い冬を乗り切るために体を温めるもの
と人間を含む動物達のために効果的な役割を担っています。




自然の森の中では
晩秋になると落葉で地面が敷き詰められます。
そして、地面に堆積した落ち葉・枯れ枝などが
冬は布団のかわりをしながら
小動物・微生物のエサになって分解され
落ち葉が幾層にも積み重なって
腐葉土・土中堆肥となって土に帰っていきます。

これと同じ状態なのが 健康な団粒土。
実際に棒を団粒土に指してどこまで入るか実験したことがありますが
団粒土はふかふかでどこまででも入っていきます。

ムカデ・クモ・ダンゴムシ・ミミズなど小さな虫動物、
変形菌などの原生生物、
カビ・ 放線菌、・バクテリアなどさまざまな土壌生物などがおり
これが腐葉土を作り野菜の栄養を左右します。

健康な土の状態は健康な腸内環境と同じ」です。




また最近は
食品の栄養価が落ちているため
サプリメントで栄養を摂るという考えがあるようですが
サプリメントは病気の場合には有効だと思います。

しかし、日本で購入できるサプリメントは
飲んでも意味がないものがほとんどで
加工度が高く栄養がほとんどなくなっています。

例えば、胃の一部を切除してビタミンB12が腸で吸収できない場合は
ビタミンB12のサプリメントで補う必要性があります。
造血には鉄、ビタミンB12、葉酸、たんぱく質が必要ですが
ビタミンB12は胃で作られる内因子と結合して小腸で吸収されます。

よって、胃の一部がなかったり
胃を切除してしまった方は栄養素をサプリメントで
補わなければ悪性貧血になります。

しかし「健康な人は、食品の栄養価が落ちているので
サプリメントで栄養を補うのではなく
消費者が栄養価の高い野菜や果物を求めて
栄養価の高い食品を増やしていくべきである」と思います。
消費者が求めれば生産者も作るようになります。


食に関する様々な資格があって色々と覗いてみましたが
大事な根本的な教える講座はありませんでした。
食べ物に一番大事なのは生命の源である「種」と
それをサポートする「土」とそれを取り巻く「環境」
です。
人工光型水耕栽培とは真逆のものです。

これから私たち消費者がすべきこと
安価な人工光型水耕栽培の農産物を奨励することではなく
また粗悪なサプリメントで不足する栄養素を補うことでもなく
健康な団粒土で栽培された野菜を購入して
 栄養価の高い野菜を増やすことに貢献すること

ではないでしょうか。

これが私が長年勉強して得た「農産物」に関する答えです。


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