古代小麦といえばスペルト小麦。
パスタで頻繁に使用するので
ご存知の方が多いのではないかと思います。
粉にする前の粒のスペルトは
炒めて付け合わせにしたり
サラダにしたりすると美味しいのですが
皮が付いているぶん色が茶色です。
お菓子に使う場合は
仕上がりが茶色っぽくなることを
前提に使用しなければいけません。
もう一つがカムット小麦。
カムット小麦は現在の小麦の祖先
と言われていて 低アレルギー小麦として
注目されています。
途絶えたはずのカムット小麦が
なぜ復活したかと言いますと
エジプトの石棺から発見されたカムット小麦を
第二次世界対戦後に
アメリカのパイロットが持ち帰りました。
このパイロットが友人の父親で
モンタナ州在住の穀物農家に
託したのが始まりです。
その後一時期忘れ去られましたが
１９７０年代に同じモンタナ州で発見され
米農務省から穀物の保護品種に
指定されました。
カムット小麦は
一般的に出回っている小麦と比べると
タンパク質は２０％〜３０％多く
不飽和脂肪酸(α-リノレン酸)、アミノ酸
ミネラルを豊富に含んでいます。
特にミネラルの必須微量元素で
抗酸化力の高いセレンを多く含み
カムット小麦２００gで
１日に必要なセレンを摂取できる
と言われています。
セレンは抗酸化作用が高いだけではなく
免疫機能を高め
癌の抑制効果に加えて
体内の有害物質と結合し
毒素を体の外に出す作用があります。
前回の記事小麦とグルテンフリー
で説明しましたが
全粒小麦が癌予防に有効な食べ物
と言われているのは
セレンを豊富に含んでいるからです。
商業目的で復活させたとはいえ
カムット小麦を持ち帰ってきた
パイロットさんに感謝。
少々お値段が高めですが
全粒粉でもスペルト程重くなく
色もかなり薄い茶色なので
お菓子作りやお好み焼きなどに最適です。
余談ですが
日本で古代小麦ファッロという表示で
販売しているところがありますが
スペルト小麦のイタリア語です。
＊栄養価の高いパーフェクトフードと言われるカムット小麦を是非お試し下さい。
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