あさりの白ワインバター蒸し。あさりは非ヘム鉄・ビタミン12を豊富に含む血を造るために最適な食品
今回は人間が生きるためにとても大切な造血のお話です。
現在解剖生理学のスクールに通っておりまして
講師の方は代替医療師でもある現役熟練医師。
造血とは体内で血を作り出すこと。
人間の血液は成人1人で約5リットルあり
全体重の8%を占めています。
そして女性特有の病気として多いのが貧血。
近年4-5人に1人は子宮筋腫があると言われています。
子宮筋腫は良性の腫瘍で
それ自体は生命を脅かすことはありませんが
月経痛がひどくなったり、月経量が多くなったり
月経以外の出血などの症状が出るため
貧血の方が多いようです。
血液は液体成分の血漿(けっしょう)が約55%
細胞成分の血球が約45%に分けられます。
血漿のほとんどが水で、
血球は赤血球、白血球、血小板からなります。
赤血球の主な働きは酸素の運搬で
肺で受け取った酸素を体の隅々まで運び
二酸化炭素を受け取って肺まで運びます。
赤血球の主な成分はヘモグロビンで
ヘムという鉄の成分の赤い色素と
グロビンという球状のタンパク質が結合したものです。
貧血はヘモグロビンが赤血球中で不足した状態です。
因みに、白血球の働きは
体内に侵入した病原体から体を守る生体防御で
血小板は止血、血液凝固の働きを担っています。
今回は造血に重要な赤血球に焦点をあてます。
葉酸を多く含むブロッコリー
関連過去記事→ ブロッコリーは茎の方が栄養価が高い - グロッコリーの茎のポタージュ
造血とは専門用語で言いますと
血球を産生する(作り出す)ことで
骨髄の造血幹細胞で産生されます。
骨髄で造血幹細胞が成熟すると赤血球になります。
赤血球の産生には、
鉄・ビタミンB12・葉酸・タンパク質が必要です。
また、ビタミンB12を摂取し、たんぱく質が胃で処理され、
腸で吸収されるためには
胃が健康な状態で正常に働いていることが絶対条件です。
赤血球の分裂・増殖は肝臓が分泌する
エリスロポエチンというホルモンによって促進されます。
赤血球の寿命は約120日ですい臓・肝臓で破壊され
その時に残った鉄分は
再度赤血球の産生にリサイクルされます。
造血幹細胞で赤血球を造る能力には余裕があり
栄養状態が良ければ、出血などの時には
通常の6~8倍の赤血球を造ることができます。
また、出血や寿命などで失なわれる赤血球の数が
造血幹細胞の能力を超えていたり、
造血幹細胞に問題が起こり
必要なだけの赤血球が造れないと貧血になります。
要するに血を造るためには
1. 鉄・ビタミンB12・葉酸の栄養素をきちんと摂取する
2. 胃を健康な状態に保つ
3. 肝臓とすい臓を健康に保つ
4. 良質なタンパク質を摂取する
が大事です。
鉄を多く含む食べ物は
ヘム鉄
煮干し・カツオ・マグロ・赤貝・イワシ・レバー・牛肉など。
非(ノン)ヘム鉄
あさり・乾燥あおのり・焼き海苔・ヒジキ・牡蠣・菜の花・ほうれん草・小松菜・納豆・卵(卵黄)・きくらげ・抹茶・ターメリックなど。
ヘム鉄と非ヘム鉄に関してはこちら↓をお読み下さい。
鉄分はどんな食べ物で摂取する?! - グラスフェッドビーフ
ビタミン12を多く含む食べ物は
いくら・たらこ・しじみ・赤貝・あさり・
はまぐり・牡蠣・ホタテ貝・さんま
にしん・数の子・レバー・海苔・するめなど。
植物性は海苔だけで他は全て動物性です。
葉酸を多く含む食べ物は
枝豆・芽キャベツ・パセリ・アスパラガス・クレソン・
ピーナッツ・ケール・そら豆・ブロッコリー・茎ニンニク・
サニーレタス・オクラ・ヤングコーン・
ほうれん草・葉ネギ・シソの葉・春菊など。
タンパク質を多く含む食べ物は
焼き麩(グルテン)・ひよこ豆・煮干し・イワシ・アジ・
スモークサーモン・干しえび・するめ・
いくら・すじこ・たらこ・鶏ささみ・豚ヒレ肉・
鶏ムネ肉・牛モモ肉・牛ヒレ肉・海苔・わかめ
カマンベールチーズ・干し椎茸・抹茶・
ピーナツバター(シュガーフリー)など。
貧血の方は血液を造るために
これらを組み合わせたお料理を召し上がって下さいね。
*大豆は鉄分とタンパク質を多く含みますが、外皮のフェチンと食物繊維が鉄分吸収の妨げになるなるためオススメしません。大豆製品なら発酵食品の納豆であればOKですが、ワラに棲む納豆菌で作った納豆がベストです。
*参考文献:セラピストなら知っておきたい解剖学
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