この時期になると無性に食べたくなるのが、母がつくった筍ごはんとタラの芽のてんぷら。どちらも食べ過ぎてはいけないものなのだけれど、美味しくてついたくさん食べしまうほど大好物。

   

筍とタラの芽の母の手料理を頂くと春を感じる。季節を感じながら食事をすると日本人だなとあらためて思う。

 

物心ついた頃からイチゴの旬は冬だった。いまのイチゴはハウス栽培がほとんどで、直射日光を浴びて栽培された路地イチゴを見たことがない。

 

   

私の母は子供の頃、祖祖母の田舎で畑の横に一列に並んだイチゴを手で摘んで食べた記憶があるそうだ。そして母はイチゴの旬は冬ではなく、初夏だと子供だった私に教えてくれた。因みにイチゴは木にならないので栽培上は野菜だが、流通上は果物として扱われる。

 

    

 

   

3月下旬に参加した築地御厨 内田悟氏のやさい塾 で、トマトの旬は夏ではなく春と習った。トマトは湿度が低く年間平均気温が20℃の夏でも涼しい高地アンデス原産。

 

   

高温多湿の暑い夏にトマトがたくさん収穫される日本では夏だと思いがち。しかし、トマトは涼しい気候で低湿の土地が原産で、それがトマトの遺伝子に組み込まれている。よって、トマトがいちばん甘い時期は春となる。

 

  

食べてもらうために糖度が増し、栄養価が高くなると、動物がトマトを食べ、種が糞に混じって子孫を残せるというしくみ。トマトは子孫を残すため、食べてもらうために旬の春に甘くなるというはこのような理由がある。因みに野生種のトマトは南米アンデス太平洋沿岸やガラパゴス諸島に分布している。


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旬の野菜・果物は、

だったら、冬に体外に出せなかった老廃物を体外に出すデトックス効果

だったら、暑い夏をのり切るために体を冷やすもの

だったら、農作物の収穫が少なくなる冬に向けて体に蓄えられる栄養価の高いもの

だったら、寒い冬をのりきるために体を温めるもの

と人間を含む動物達のために効果的な役割を担っている。

     

そして、旬は、野菜や果物が一番栄養価が高い時期であり、最も美味しく食べられる季節でもあり、また、それらにとって一番育つ環境が整っている季節でもある。

 

野菜や果物などの農作物は、土や水や光や風など自然の法則のもとに生まれ育つ。人間も本来は自然の摂理に沿って生きてきた。よって旬を食すことは、自然の摂理に従うことであり、一番栄養価が高い時期に、一番からだに効果的に自然の恵みを取りこむことができる。

 

 

最近はハウス栽培や輸入などで、旬以外にも野菜や果物を食べることができる。しかし、昔から人は、旬に旬の野菜や果物を食べて、自然環境に順応するために体調を整え、命を繋いできた。

 

 

その季節になると、人はその季節にしか食べることが出来ない旬の食べ物を食べて、嬉しさや美味しさや季節の恵みを感じて食してきた。

 

そうするとそこに、食べ物に対する感謝、自然に対する感謝が生まれてくる。旬を食すことにはそういった意味も込められていると感じた。

 

 

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