「詐欺フェスト」 | 杉田 水脈(すぎた みお)オフィシャルブログ

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衆議院議員「すぎた水脈(スギタミオ)」の公式ブログです。

とってもうまい表現だと思います。

日本に「マニフェスト」 という言葉が登場した当初は「政策宣言」と訳されていましたが、「政権公約」が一般的です。

それ以前は「選挙公約」という言葉が、存在していました。

が、選挙向けのの美辞麗句を並べ立てるばかりで、実際選挙に当選して政治家になってもそれを実現する議員さんはほとんどいない。。。
そんなことから、「政治家=うそつき」の諦めムードが蔓延していました。

そこに現れたのが「マニフェスト」  イギリスの選挙がお手本です。

従来の「選挙公約」とは違い、
1.何をいつまでにどれくらいやるか(具体的な施策、実施期限、数値目標)を明示
2.事後検証性を担保すること
3.有権者と候補者との間の委任関係を明確化
しています。

その結果次の効果が期待できます。
・現在の政治が抱える問題点を明確化する。
・美辞麗句を並べた宣伝活動に終始しない、実行可能性が担保された政策を提示する。
・有権者の政策本位の選択に資する。
・公約を掲げ当選した候補者または政党による施政の事後評価を可能にする。

まずは地方からそのうねりは起こりました。
当時三重県知事だった北川正恭氏が提唱、現総務大臣で当時は鳥取県知事だった片山善博氏や前総務大臣で当時は岩手県知事だった増田 寛也氏、現在東京と知事選に出馬が取りざたされている神奈川県知事の松沢成文氏等「改革派」と呼ばれる知事がこぞって導入しました。

当初は、マニフェストを配る事は「公職選挙法違反」とされ、配布ができませんでした。
「禁止」されると逆に期待が高まるのは人の常。
「マニフェスト」という言葉は一挙に日本中に広がりました。

実はこの頃、このマニフェストの登場にとても関心があり、「ローカル・マニフェスト」の勉強会に出席したり、北川氏にも何度かお会いし、お話をうかがったりしました。

と、ここまで、古い記憶をたどりながら、また、Wikipediaなんかをもう一度読み返したりしながら書いてきましたが、気付いたことが2点あります。

1点目は、今の民主党のマニフェストについては事後検証がなされていないこと。
マニフェストには、「実施期限」が明示されています。
なので、地方自治体の首長は、自分のマニフェストの検証をほぼ一年おきに行います。
先進的な自治体では、専門家を招き、議論、検証の場は広く市民に公開されます。

この事後検証がなければ「片手落ち」となってしまうわけです。
マニフェスト以前の「ウソツキ政治家の選挙公約」とかわりありません。

本来国政においては、政権与党以外はマニフェストを掲げる事は困難とされています。
それでも独自のマニフェストを掲げて闘った民主党。
「見直し」「修正」を進めるのであれば、「検証」の場を公開し、その結果を示さなければ有権者の納得は得られないでしょう。

国民に見える形で事後検証がない限り、民主党のマニフェストは「詐欺フェスト」なのです。

2点目は、よく見れば政治の表舞台のメンバーが、当時と変わっていないということです。
先ほど名前を挙げたメンバーが「改革派」として活動していたのは、もう7,8年前のことです。
その方たちのおかげで、「改革」は「一般的」になりました。
しかし、そうなった今も同じ人たちが日本を動かす中心にいる。

これでは、停滞してしまうのもわかるような気がします。

政権交代をしても政治は変わらなかった。
それは、結局政治家の顔ぶれが変わっていないからです。
政治を変えるには、政治家を変えることが必要です。

このことを真剣に皆さんに訴えていきたいと思います。