障害を理由とする差別解消の推進に関する法律案 | 杉田 水脈(すぎた みお)オフィシャルブログ

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内閣委員会の質疑ですが、「PFI」「総合特区」そして昨日は「障害を理由にした差別の解消」と3週間連続で立たせていただています。今回は今まで最長の45分の質疑を行いました。

自分の専門分野ではなかったのですが、実際に障害を持つ人達やその方々を支える組織も訪問させていただき、現場の声を集めて組み立てました。最後は少し時間が足りなくなりましたが、「“平等”ではなく、“公平”にしてほしい」という当事者の方の言葉を伝えることができてホッとしました。

質疑の前に「どういう質問をするのか」を官僚の皆さんに伝えるいわいる「問取り」というのがあります。
今回はここで省庁の縦割りを痛感。

「障害福祉」という一見厚生労働省のテーマだと思われる今回の法案。
複数省庁にわたる課題を審議するためにあるのが内閣委員会ということで、上がってきたわけですが、とにかく縦割りなんです。

問取りにきた役人さんの数は多くの省庁にまたがる為、会議室に入りきれなくくらい大人数。

「内閣府でこたえられるのはここまでで…。」
「その部分は文部科学省で。」
「ここまでは法務局ですが、その先は厚生労働省で。」

さらに、その省庁の中でも「担当している部署が違うので○○部を呼んでください。」

こんなことの繰り返しでいつもの倍、時間がかかってしまいました。

たとえば、発達障害の子供たちの問題において
「学校でどのような対応をしているか?」は文部科学省。
「子供が発達障害かどうかを認定する機関」については厚生労働省。
それぞれが持っている「発達障害児の割合」も調査の仕方が違うため(文科省は先生の主観、厚労省は専門家の判断)、数値が違います。
また、刑務所に知的障碍者が一定数いらっしゃることについて、
「刑務所内での対応や出所時の指導」については、法務省。
「再犯防止のための取組」は厚労省。
といった感じです。

「障害を持つ人たち」の課題は社会のいろいろなところに存在します。
今回「横串を指す」ということで内閣府で取り組むとしたことはいいのですが、内情は縦割りのまま。とても残念な気がしました。

そして極め付きは45分間の質疑で担当大臣に一度も答弁していただけなかったこと。
そんなに難しい内容ではない(私はいつも難しい内容の質問はしまうよう心がけています。聞いた方がだれでも理解いただけるよう専門的なこともわかりやすくお伝えしたいと思っています)のですが、すべてそれぞれの省庁の官僚の方の答弁でした。

この法案は総員賛成で可決されましたが、綺麗な言葉だけが並ぶ法律ではなく、実社会で機能するためにさらに今後を見守っていきたいと思います。
2013/05/29 衆議院 内閣委員会 日本維新の会 杉田水脈の質疑