組織選挙の本当の敵は投票率 | 杉田 水脈(すぎた みお)オフィシャルブログ

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衆議院議員「すぎた水脈(スギタミオ)」の公式ブログです。

昨日の大阪W選挙、維新の会が市長選、知事選両方を制しました。
「既成政党VS地域政党」「既得権益VS改革派」、全国から注目が集まった選挙でした。
今朝の報道番組では一斉にこのことを報じ、今後の「大阪都」(変換しても出てきませんね(汗))実現への道のりや国政進出に注目が集まっています。

このたびの選挙で私が一番注目したいのは、市長選挙の投票率の高さです。
確定投票率は60.92%となり、前回を17.31ポイント上回りました。市長選の投票率が60%を超えたのは40年ぶりだそうです。

今までいくつかの選挙をお手伝いしてきましたが、投票率を如何に上げるかが課題となってきます。特に都市部の首長選挙の投票率は、ほとんどのところで30%前後ととても低くなっています。

特に悔しい思いをしたのが前回の神戸市長選挙。
後半戦は、候補者を売り込むことよりも「とにかく投票に行ってください。」を有権者に訴え続けたのに、結果は31.51%。政令指定都市でも下から2番目という結果でした。

当選した現市長と2位の差は8000票弱。
神戸市の有権者数が120万人だとしたら、あと1%投票率が上がれば、結果は違っていたかもしれません。

また、解散総選挙がいつあるか日本中が注目していた麻生政権のとき、兵庫県内で首長選の予定がある自治体では、「同時選挙」を言う選択肢がありました。それに対して「経費の無駄が省ける」と乗り気だった自治体がある一方で、「絶対に同時選挙は避ける」と明言していた自治体もありました。(私が勤めていたところですが。。。)

投票率が上がれば、困る陣営。。。
組織票をがっちり固めた相乗り選挙では、本当の敵は相手ではなく投票率なのです。
土砂ぶりの雨が降っても絶対に投票に行ってくれる組織の構成員に頼った選挙。それが組織型選挙です。
それを許せば、既得権益を死守したい人の思う壺なのです。

近年の政令指定都市での市長選の中で一番投票率が高かったのは横浜市長選挙です。なんと今回の大阪を上回る68.76%。

その以前は30%代が続いていたのになぜ?

その答えは、今話題の前横浜市長 中田宏氏の著書
「政治家の殺し方」にありました。

相乗りの組織選挙を阻止するため、自らが時期を考えて辞任をし、市長選挙を衆議院選挙と同日にした。

投票率が上がれば、組織選挙は歯が立たなくなります。

その2009年の横浜市長選、そして今回の大阪W選挙で、そのことが皆さんにもよくお分かりになったのではないでしょうか?

今後はどの選挙においても有権者の皆さんが興味を持ち、きちんと投票に行っていただける、高い投票率が出るような結果になっていけば日本は変わると思います。

そのためには選んでいただく候補者も自己研鑽し、「この人に1票を投じたい」と思っていただける人物になっていかなければいけません。

肝に銘じて頑張っていきたいと思います。