昨日は医師国家試験の合格発表がありました。
合格した皆さま、おめでとうございます。
今年はダメだった方も、また頑張ってください。
私は22年前に合格した医師国家試験。
私が受験する数年前より、通称
地雷問題
と言われる禁忌肢問題が含まれるようになりました。
今でも国家試験にある、この禁忌肢問題。
患者の死や不可逆的な臓器の機能廃絶につながる選択肢」や「医師として遵守すべき法律に抵触する選択肢」
が禁忌肢となっています。
いくつあるかわからない、どこにあるかもわからないのが禁忌肢。
私の時は700以上ある問題のどこかにあり、3つ踏むと
即国家試験不合格
でした。
幸い、私は文章を書くのも、読むのも得意なお陰で、この禁忌肢がどこにあるかよくわかり、地雷を踏むことはなかったわけですが、
全体では合格点でも、地雷を踏んでしまう
と、医師として適性のないと判断され、不合格になってしまうのが現実。
禁忌肢を3つ選んで不合格の人は毎年います。
医師の皆さんには当たり前すぎることですが、一般の方には
面白い。知らなかった。
と言われるのでご紹介しましょう
わかりやすく大雑把に例を出してみます。
出産に関しての臨床問題。
分娩が途中で停止してしまいました。
さてどうする??
1 子宮を収縮させる薬を注射
2 子宮を弛緩させる薬を注射
3 抗生物質を注射
4 心臓に効く薬を注射
5 がんばれと励ます
1~4は具体的な薬の名前が書かれています。(つまり、薬の名前で、それが何に作用するか覚えていないとダメ)
これは出産に関する問題ですから、正解は子宮に関する薬の1か2でしょう。
ここで地雷発見!!!!
1と2は全く逆の作用に働きます。
どちらかは正解で、もう片方は胎児死亡を引き起こすかもしれない
地雷です!!!
私は実際に、この問題を解くときに急に答えに自信がなくなり
5 がんばれと励ます
を選びました。もちろん不正解です。
ここで不正解でも、700問のうちの1問。
他で正解してトータルで合格すればいいだけの話。
そして、現実の世界でも、頑張れと励ましている間に産科の専門医が来てくれたり、自分より知識のある医師が正しい治療をします。そして、それが患者利益につながります。
だから「がんばれと励ます」ことは、医師として最適解ではなくても、不正解でもないのです。
禁忌肢は医師としての適性を見ます。
自信がないのに適当に注射をして患者の生命を脅かす人は、
お前が地雷だ!!
ということなんです
世の中には、絶対に不正解という答えを選べず、一か八かで2択から選んでしまう人がいますが、そういう人は医師には向いていませんね。
(実際の国家試験には必修問題があり、上記のように、敢えて不正解を選ぶことができない問題もあり、もう少し複雑です。)
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