
カウンセラー志望でたまにライブもやりますが、私の本業は実は公務員です。
だから、この震災のあと、自身も被災者でありながら、休みなく激務をこなし続ける公務員の姿をたくさん見ています。
県庁の被災者支援の窓口で、鳴りやむことのない電話を一日中取り続け、やっと電話が少なくなる深夜に情報をまとめ、翌朝には数千、数万人分の食料や支援物資を配送するとか。
その電話は、数も多いけれど、神経がすり減るような電話もたくさんあります。個人や企業、国や全国の地方自治体からの物資や義援金の提供の申し出に混じって、明日の数千人分の食事を今すぐ手配してほしいとか、病院の透析用の水が足りないとか、マスコミからの取材もひっきりなし。いつのまにかテレビカメラで撮影されていたり、酒を飲んで夜の全国ニュースを見ながら電話してきた県外の視聴者から夜中に長々と罵倒されたり…
最近はだんだんと体制も整ってきてはいるけれど、激務が続いている状況はあまり変わらないように感じます。
その他にも、24時間体制で避難所運営を続ける市役所や役場の職員。数百人、数千人に3食を出し続けることのプレッシャーはすさまじいと思います。
もう、同業ながら、仲間達のがんばりに本当に頭が下がります。もちろん、行き届かないこともあって、批判されても仕方ない部分があることもわかっていますが、それでも、一人一人の職員は本当によく頑張っています。
地震発生からずっとがんばり続けている公務員の皆さんに言いたいこと。
それは公務員の仕事で、代わりのいない仕事はないということです。
それに、この震災の仕事は、刻々とニーズが変化しながらも、数ヵ月以上は続いていくと思います。短距離走ではないのです。持久走です。
ですから、どうか、その責任感の荷を降ろして、しっかり体を休めてください。先は長いです。
こんなペースでは絶対続かない。心か、体か、その両方が悲鳴と共に壊れてしまう前に、どうか、少なくとも丸一日以上、仕事を忘れて休んでください。
あなたの代わりに仕事をしてくる人は必ずいます。甘えてください。迷惑かけてください。そうしないと、回りの人も甘えられず、迷惑かけられず、休めなくて、みんなで共倒れです。
甘えあって、迷惑かけあって、しっかり休んでください。
あなたを助けたくて仕方ない人はたくさんいます。どうぞ、SOSを発して、人を増やしてもらってください。
仕事の代わりはいても、あなた自身のかわりは誰にもできません。
どうぞ、自分を一番大切にしながら、少しペースダウンをして、この長い復興への道のりを歩いていってください。