「なんともね、年寄りっぽい。」
かっかに呟かれようがかまうもんかい。
ほら、
そして、
さらに、次なるワラビも灰汁抜き中で
ゆらゆら揺蕩う。
蕗の粕漬けをつまんで、
さわこばーちゃんの味にはまだまだ遠いな。
蕨をつまんで、
みえこおばちゃんのはもっともっと美味しかったな。
二人の味をいっぱい食べたのは
小学生の頃。
蕨も蕗も食べていたなあ〜と思い出すけど、
現代のちびっこ達は見向きもしない。
ちょっと前には(いや、随分前か・・・)
今時分はこんなんばっかり食べてたのだからね。
そのうち、食べ始めるのだろうか?
他におかずが並んでいるのが邪魔しているのか?
あら?
そう言えば、かっかだって食べないねえ。
途絶える道か?
由々しき事なり。
来月はみえこおばちゃんの一周忌。
味を誰に委ねたものかと、
蕨食べつつ思案にくれるなぁ。