料理酒やみりんは、日本料理に欠かせない調味料ですよね
ただ料理酒やみりんにはアルコール分が含まれているので、料理に使うときにはアルコールを飛ばすことが大切です
アルコールを飛ばすと、料理の風味がよくなりコクが出るのですが、実はアルコールを飛ばす適切な時間があるのです
今回は、料理酒やみりんのアルコールを飛ばす時間について、詳しく解説します。
料理酒やみりんの
アルコールを飛ばす時間はどのくらい?
料理酒やみりんには、十数%ほどのアルコール分が入っています。
そのアルコールを飛ばすことを煮きりといいます。
煮物のように少量の酒やみりんを使用するときは、調理中にアルコール分が飛ぶため、煮きる必要はありません。
しかし、和え物・漬物・タレのように加熱調理しない料理に使用するときや、酒やみりんの量が多いときは、煮きることがおすすめです。
アルコールを飛ばす方法は、
・鍋で煮きる方法
・電子レンジで加熱する方法
があります
鍋で煮きる
鍋で煮きる方法は、鍋に酒かみりんを入れて火にかけ、沸騰したところで鍋を傾けて火を入れてアルコールを飛ばす方法です。火が怖いようであれば沸騰させて蒸発させるだけでも充分ですよー
アルコールを飛ばす目安の時間は、100mlほどの量であれば1分くらい煮きればOKです。
電子レンジで煮きる
電子レンジで加熱する方法は、耐熱容器に大さじ1の酒かみりんを入れ、電子レンジで加熱する方法です。
時間の目安は、600Wで50~60秒ほどです。
ただし、レンジで加熱するより火をつけて煮きったほうが、酒やみりんの一部が軽くこげるので香りがよくなります。
煮きった酒を煮きり酒、みりんを煮きりみりんといいます。
料理酒が飲むとマズイ理由
安い市販品料理酒の多くには『食塩』が混ぜられています。
食材の下味と臭み抜きを行う意味も含まれているのですが…
不可飲処置という『飲んでまずい酒にすることで酒税の課税対象から外れる』という法律の仕組みを利用して安く販売するために塩分を混ぜています
ただ、安い料理酒はまずく感じるほど塩分が入ってしまっているため、たっぷりと日本酒を使用するような料理には不向きです
そこでおすすめなのが『こんにちは料理酒』という料理酒です
うまみ成分が通常の清酒の4倍入っているそうで、お料理に少し加えるだけで、ぐっと美味しい仕上がりになります
旨味成分が多いので、使う量は通常のお酒の1/3〜1/5程度でOKですよ
アルコールは飛ばす時間より
『匂いで判断』が確実
酒やみりんの量や火力によって、アルコールを飛ばす時間が変わることがあります。そのため、煮きれたかどうかは、時間よりも匂いで判断する方が確実です。
アルコールは加熱されて78.3℃の沸点に到達すると、蒸気になって飛びます。
アルコールが煮立ってくると、香りが立ち上がってきて揮発しはじめていることがわかると思います
アルコールが十分に揮発すると、独特の匂いが消えるため、匂いで飛んだことが判断できます。
匂いで判断するときは、アルコールの蒸気が目や鼻に刺激を与えることがあるので鼻を近づけすぎないように注意してくださいね
アルコールを飛ばす時間を省くとどうなる?
アルコールを飛ばす時間を省くと、料理がアルコール臭くなったり、コクが出なかったりすることがあります。
アルコールの匂いは、料理の風味を損うといわれています
お屠蘇のように酒として飲む場合は別ですが、加熱調理しない料理に使用すると、アルコール臭が素材と出汁の風味を邪魔するため、味を損なうことがあります。
少しの手間でもアルコールを飛ばす時間は省かないことが大切です。
また、アルコールを飛ばすと、料理にコクが出ます。
よくテレビの料理番組でワインに火を入れてアルコールを飛ばすシーンが放送されていますが、ワインを煮きるのはアルコール臭を飛ばすだけではありません。
ワインも酒やみりんのように強火で一気にアルコールを飛ばすことがポイントです。
強火で煮きると、くさみがなくなり風味のみが残ってグッと美味しくなります。
また、ワインはアルコールを飛ばすとコクが増し、料理に深みを与えてくれます。逆にアルコールを飛ばす時間を省くと料理にコクが出ないのです。アルコールを飛ばす時間は、料理の味に大きく影響するようです
まとめ
料理酒やみりんのアルコールを飛ばす時間について、詳しく解説しました
アルコールを飛ばすと、料理の風味がよくなりコクが出ます。
アルコールを飛ばす時間は、鍋であれば100mlほどで1分、電子レンジであれば大さじ1で50~60秒ほどです。
アルコールが飛んだかどうかは、匂いで判断するのが確実です。アルコールを飛ばす時間を省くと、料理がアルコール臭くなったり、コクが出なかったりします。また、アルコール成分は煮きりしても若干残るので、子どもには注意が必要です。
料理をより美味しく味わいたいなら、アルコールを飛ばす手間を惜しまないことをおすすめします