「っ…ううっ…」

刺されたのは腕。

深くはないけれど、血が止まらない。

「ユウナが悪いんだよ。他のやつと喋ったりするから。」

そう言って、自分の腕についた、わたしの血を舐めた。

それがとても怖くて、私は涙が止まらなかった。

「た…助けてぇぇ!!」

「ユウナは泣いて怯える顔が一番にあってる。」

「あ…あ…」

「いい?他の男と喋ったら、こんなもんじゃ済まないから。」

そのあとの事は覚えていない。

怖すぎて、気絶したんだと思う。

気がついたら、空は真っ暗で、いつの間にか、タケルのベットに寝かされていたから。

「ユウナー!ご飯できたよー!」

下から声がしたから、私は全速力で階段をおりて行った。

「ちょっと待って!!家に帰らせてよ!!」

「何で?どうせ一人暮らしでしょ?ほら、ご飯できたよ。食べな?」

…なんだろう…タケルが優しすぎて、なんか…怖い…。

「あ…ありがとう…?」 「なんで?がつくんだよ。」

「いや…何となく…かな?」

タケルのご飯はふつーに美味しかったし、お風呂も入ってさっぱりしたんだけど…

なんだろう…美味しいご飯。キレイなお風呂。

何一つとして、不自由なんてないはずなのに、冷たくて、光の見えない牢獄にいるみたいなんだ。

自分の服とかは、私が気絶してる間に、タケルが届けてくれたみたい。

朝起きた時、制服の準備はしてあった。

「タケル…私も学校いくよ…!」 「…今日だけは行かせてあげる。」

「今日だけはって…どういう事!?毎日行くんでしょ!?」

「何言ってんだよ。毎日なんて行けるわけないだろ?」 「そんな…」

「あ、それと、他の男と話したら、どうなるか分かってるよな?」

「う…うん…分かったよ…」

そう返事をすると、タケルは急に笑顔になって、

「じゃ、いこーぜ!!」

と、私の腕を引っ張った。

学校に着くと、スバル君に話しかけられた。

「返事、いつでもいいから!!」

ちょうどその時、タケルはトイレに行ってて、教室にはいなかった。

今なら…いいよね…?

「あのっ…スバル君っ…」 「ん?」

スバル君に、今までの事を、話してしまった。

(タケル…ごめんなさい…!)

「それ、本当か?」 「う…うん…」 「だったら俺、ユウナを助けるから!!」

「え!?」 「何があっても、守り抜くから!!」

「っ~ーーーウッ…」、

堪えてきたものが、溢れ出して、止まらなくなった。

「ふーん…しゃべったんだぁ…」


つづく