次の日、私はずっとジュンの事を考えていた。あんなに怒った顔は、親友の私も見た事がない。びっくりしたけど、それ以上に、私を守ってくれて嬉しい、と言う気持ちの方が大きかった。

「わっ!!」

「うわっ、なんだアユミかぁびっくりした~」

「だってミオめっちゃぼーっとしてるんだもん~どうしたの~」

「ジュンの事。あんなに怖い顔して私を守ってくれたでしょ。」

「確かに~私もジュンが怒った顔みた事なーい。いつも冷静だしね~」

「嬉しかったけど、やっぱり私の事、“友達だから”守ってくれただけなのかな…」

「それは、私にもわかんないよゴメン。あっ!そうそう恋バナといえば、私、リンタロウと付き合う事になったの~❤」

突然の告白だった。

「ウソー!やったじゃんアユミ~!!」

といろいろ話していると、ジュンのファンクラブの部長、水野エミリがツカツカとやってきた。

「小森さん、ちょっといい?」

「え、あっ、ハイ。」

言われるままについていくと、そこは屋上だった。(何だろう…こんなところに呼び出して…)

すると、次の瞬間、エミリが私を突き飛ばした。

「キャアアッ! いったぁ…」

「あんた、ジュン君に近づきすぎでしょ。調子乗ってんじゃないわよ。」

「そんな…私はただ…」
バシャッ

「きゃっ!!」

エミリはどこからか、水の入ったバケツを持っていた。ポタポタと雫がおちる。

「マジムカつくコイツ。だいたいね、守ってくれたかなんだか知らないけどジュン君は優しいから守ってあげただけよ!そうじゃなきゃ説明がつかないわ!なんであんたみたいな何の取り柄もない女をジュン君が相手しないといけないのよ!?おかしいでしょ!」

ひどい…!そこまで言わなくても…!

「いい?チャンスをあげる。私達に何もされたくなければ、ジュン君に、二度と近づかないで!!さあ、どっち?」

「ッ…!なんであんた達にそんな事決められなきゃいけないの?私はジュンが好きなの。」

バシッ

私の頬に、ジーンとはれあがるような感覚が走った。

「なっ…!あんたふざけないで!!ジュン君を好き!?そんなの絶対に許さないから!!」

バタバタとエリカたちは走っていき、私は一人になった。

「うっ…ううっ…うわあああ!」

涙はとめどなくあふれてきた。 何で?私、何かしたの?ひどいよアユミ、ジュン、エリカ、コウ、リンタロウ、助けて…!

私の心は、ボロボロになった。


つづく