ずいぶんと、間が開いちゃいましたね。
この話、秋の話だったんですけど(笑)。
ここのところ、ずっと忙しかったせいもあるんですけど、やっぱりこの話に限りましては、本当に書いてもいいのかなって気持ちが、まだあるのかな?
でも、じゃあなんで書くのって言われたら、やっぱりこういう話って、一人で溜めこんでおくのが、どうかなって気持ちがあるからだと思う。
はっきり言いまして、こういう世界は、インチキも多い。
でも霊能鑑定みたいに、あいまいな感じでごまかされるものと違って、こちらは「人を呪い殺す」なんていうものだから、いわゆる結果論の話。
いくらすごい力を持っているとか言っても、依頼者の頼みが聞けない、つまり目的の人が殺せないのであれば、それはただのインチキでしかない。
でも本当にその目的の相手の命を奪えて、そしてそれが法に触れないというのであれば、それは本物と言ってもいいのではないか。
私はそう思って、その話を、あくまでも問題にならない程度に公開して、お話してみたいと思ったので、こんな話を書いている。
だってその人は、実際にそれで利益を出しているし。
もしそれで、目的の人が死ななかったら、ただの詐欺。
でもその人が、詐欺罪で訴えられたっていう話はないみたいだし、実際にその目的の相手は、ちゃんと死んでいるらしいので。
でも改めて言うほどではないんですけど、この世界は本当に詐欺が多い。
一番ポピュラーなのは、単純な霊鑑定の類。
こういうのは、大抵はなにかを売りつけたり、法外なお金を取ったりするので、すごくわかりやすい。
だからもしこんなのに関わって、無料鑑定とか色々言ってたのに、お金を取ろうとしたら、断固として拒否しないとダメ。
やっぱり霊鑑定とか受ける人は、どうも精神的に弱い人が多いので、そういうのが苦手みたいだけど、まさにそういう人だからカモにされる。
「お兄さん」の話だと、本物の霊能力者は、大抵は表舞台に出るのは嫌がるし、それにお金というものに、あまり執着していない。
食べていけるくらいあればいい。
そんなノリらしい。私にはよくわからないけど、あんまり守銭奴みたいになってしまうと、そっちにばっかり気を取られて、能力が落ちるという理由があるみたい。
それにそれ以前に、そうした人たちって、世俗のぜいたくとか、本当に興味ないのが多いみたいだから。
だからひょっとしたら、インチキって言われている人たちの中にも、本当は力があったのに、儲け主義に走り過ぎて、力をなくした人もいるかもしれない。
ちなみに「お兄さん」は、前にも話したかもしれないけど、原則、交通費くらいしか取らない。
ただ、その相手の人が、気持ちばかりって感じでしてくれる寄付は、素直に受け取るけど、でももちろんそれは強制じゃないし、物を売りつけたりもしない。
しばらくはアフターフォローまでしている。
私はそんな人と、実際に関わっているからこそ、本当に力のある人の気みたいなものが、わかるのかもしれない。
そんな私が、その人と会ったときに感じたことは、その人が本物かどうかというよりも、その人が、確かに普通の人とは、なにか違うということを感じさせる存在だったということでした。
「力・・・ですか? 」
その人が言ったので、「お兄さん」は、
「そうです。もちろん話だけで結構です。実際に誰かを殺してくれとは、言えませんし」
そう言って「お兄さん」は笑い出したけど、私は一緒に笑ったりはできない。するとその人が、
「・・・・・・」
少し黙ってしまったので、
「ああ、大丈夫です。彼女は信用できる人間です。なんせ俺の助手ですし」
そう言って「お兄さん」は笑った。
そしたらその人は、私を見て、
「・・・変でしょ? 」
「え? 」
「・・・いきなり、人を呪い殺すとか? 」
そんななんか、威厳とかそういうのがない、全然普通の言いかたに、私としては、
「そうですね」
とも言えずに、困ってしまっていた。
(続く)