どこの職場にも必ず生息しているとされるお局様。
今まで遭遇したことがなかったもので、そんな存在が現実にいるとは思っていませんでした。
・・・今の部署に異動するまでは。
(本日は汚義母さんと豆腐メンタルモラハラマザコン夫は登場しません。私の職場のお話になります。)
[登場人物]
田中さん(47歳)
仕事はできるが、難あり。独身アラフォー。こじらせてしまっている。来年度は主任かな?結婚は30前に諦めた。仕事が命と公言している。
伊藤主任(46歳)
イケメン。独身。趣味はマラソンでさわやかスポーツマン。女性の扱い、かなり慣れてる。他の部署まで彼の武勇伝は聞こえてきていた。二股バレて修羅場とか、いつも違う女性と歩いてるとか、付き合ってる彼女が結婚をほのめかすと別れるとか。私的には「近付くと危ない人」の認識。
さやかちゃん(29歳)
ポジティブで元気。小柄で可愛らしい。仕事で小さなミスはするが、自分でカバーしようと頑張れる子。皆から可愛がられている。
私が今の部署に異動した4月。
年齢が近いこともあり、田中さんに分からない事を教えてもらったり、指導をいただいたりした。
親切。丁寧。ありがたかった。
6月。
一同びっくりの伊藤主任の結婚発表!
お相手はさやかちゃん!!
職場全体、祝福モードに包まれた。
そんな職場の片隅。コピー機の横で、田中さんがこちらをにらみつけるような視線で立ち、なんと爪を噛んでいたのだ。
え?あの田中さん?
爪をかじるって、そんなイメージなかった。
その週のある日。残業で19時過ぎまで職場にいた私に、田中さんが彼女のお気に入りの紅茶を淹れてくれた。
先輩にお茶を淹れていただくなんて、すみません![びっくり](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/014.png)
![びっくり](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/014.png)
田中さんは、こう切り出した。
「伊藤主任とさやかの結婚は、前もって知っていたの?」
私「いいえ。初耳でびっくりしました。」
田中さん「伊藤くんも見る目がないわねー。よりによってあんなのを選ぶなんて!若い頃からとてもモテるのに。」
私「お若い頃からお知り合いなんですか?」
田中さん「実は同期なのよ。」
私「そうなんですね。もう20年来のお知り合いなんですね。」
田中さん「さかやの家、知ってる?」
私「以前、本人から母子家庭で育ったと聞きました。この田舎で母子家庭は当時まだ珍しくて、お父さんがいないからだめな子だとか言われたり、お母さんが馬鹿にされたりしないように、必死で勉強もして、いい子でいなきゃならないって頑張ってたようですよ。」
田中さん「ふん
物は言いようね💢」
![プンプン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/013.png)
ここまでくると、誰だってうすうす気付くわ。
田中さんは伊藤主任のことが好きだったんだ。
しかし、こじらせ女子の田中さんは声をかける事もできず、20年以上を過ごした。
そこへ来て、20代の女の子に伊藤主任を盗られたと思ってしまったのだろう。
田中さんの心に火がついた。
「母子家庭ってきれいに言ったって、水商売の私生児。母親がスナックやってるのよ。父親だって所詮その店の客でしょう?」
「あんなキャピキャピした女に、家庭は守れない。」
「伊藤くんは、騙されてる。入籍前に気付けばいいのに!」
その翌日。
給湯スペースで、終業間際に女子トークが繰り広げられていた。
そこでさやかちゃんの言ったセリフに、田中さんが激昂してしまった。
「私、どうしても30前に結婚したかったんですぅ
30過ぎてて独身だったら、売れ残りだと思われちゃうじゃないですか?私、そんなの耐えられない
だから、伊藤主任に早く結婚したいって言ったんです❤彼、分かってくれて、7月に私の誕生日があるので、その前に入籍しようって。ジューンブライドとかこだわりはないんですけど、結果的にそうなりました❤」
![おねがい](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/005.png)
![笑い泣き](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/015.png)
私も晩婚だったので、「売れ残り」的存在でした。
しかし、これを聞いてもイライラはしませんでした。
田中さんの顔は・・・阿修羅でした。
人間って、怒ると本当に顔が赤くなるんですね・・・。
その日から田中さんは不機嫌になり、
さやかちゃんを無視するようになりました。
無視するくせに、就業間際の時間に、さかやちゃんのデスクに書類をどさっと置いたりします。
重要な会議のための書類を意図的にさやかちゃんにだけ配らない事もありました。
さやかちゃんが出張や外回りなどで不在になると、仕事をサボっていると言い回ります。
どこか旅行に行った時には、お土産をさやかちゃんにだけはあげませんでした。
よせばいいのに、さやかちゃんも、
「おばさんからイジメられてる。でも、おばさんと違って私には味方がたくさんいるから大丈夫!」と給湯スペース(フロアに筒抜け。)で言っていたそうです。
さやかちゃんは結婚により、配置換えがあり、
10月から異動になりました。
しかし、田中さんはいまでも不機嫌なまま。
若い女の子への当たりがきつくなりました。
爪を噛む姿も多々見られます。
上司は気付いていません。
来年度田中さんが主任になったら、色々大変そう・・・。
どなたか、田中さんに愛の手を❗