わいおです〜

 

執筆協力で山尾活寛として参加させていただいている、

三浦健太さん著の

「犬が伝えたかったこと」

サンクチュアリ出版さんや書店さんの丁寧な宣伝活動のおかげで

またもや重版が決まりまして、現在なんと14刷達成です〜!

6万部突破〜〜♪感謝!!

 

発売から数年経ってるのに有隣堂セレオ八王子店さんではこうして特集してくれたりして

おかげさまでこの週の文芸書なんとなんと、1位をいただきました〜

 

たくさん悩みながら一生懸命書いて本当によかった〜〜

 

それにしても小学生の頃読書がどうしても嫌で

夏休みの読書感想文は毎年アニメで見たトム・ソーヤのことを書いてた僕が執筆協力をねえ〜(⌒-⌒; )

 

読書感想と言えば

この本が出た次の年のお正月、ミュージシャン仲間と、その幼馴染の友達と三人で飲む機会があって

ミュージシャン仲間の子が幼馴染の子にさらっと 犬が伝えたかったこと を薦めてくれてね、

 

その幼馴染の彼も律儀なやつで早速買って読んでくれたと報告を受けた。

で何ヶ月後かにまたその彼と会う機会があって

 

「わいおくん、あの本はないわ〜」

 

一言目にそう言われた。

 

「あれをされると犬を飼ってたもんはそりゃあ泣くよ、

泣くけどどうなの?」

 

それが彼の犬が伝えたかったことの感想だった。

その感想を足枷のように引きずりながら帰った下北の夜道は今もずっしり覚えてる。

 

この本のエピソードストーリー部分を書くにあたってたくさんのメールを頂きインタビューを敢行した。

 

自分は本や映画や音楽を聞いたとき、涙が流れたら正解だと思ってて

それが名作の線であり自分の作品を測るバロメーターだったりする。

 

ちなみに自分で曲書いてる時もたまに泣きます。

ってゆーかそのために作品作ってる節があります。

 

その時に間違っちゃあいけないのが、誰かの死にまつわる涙。

 

これには一旦物言いが付く。

 

死は悲しい。強制的、かつ暴力的に悲しい。

冬の雨みたいに冷たい涙が降る。

 

で、死で泣かすことだけがメインの作品が名作に紛れてちらほら名作のジャケットを着ているのも確か。

 

そういった作品を読んだ時に出る読書感想文が、「そりゃあ泣くよ、泣くけどどうなの?」

 

いつか彼が僕に言ったあの言葉なのである。

 

 

犬が伝えたかったことを書くにあたって編集長さんと本当に気をつけたこと

 

それは別れの涙に頼った本に絶対にしない。

 

ペットロスや今ペットを大切にしてる方達の心に塩を塗り込むような真似をして

その「涙」を感動とカウントしない。

 

たくさん頂いたエピソードの中にはやはり死別を取り扱ったものが多く、

当人の皆様の想い入れの強さとは裏腹になるけど

そういったお話は今回掲載を遠慮させてもらった。

死を通して前を向き何かを伝えてくれているお話を除いては。

 

ペットの命はどうしても僕達より短いからね。

 

だからこそ死の瞬間より

生の時間を見つめる本にしたい!

 

自分の文を何度も読み返しながら何度も泣いている傍目に見ても情緒不安定大好物な僕だけど

その涙があったか〜〜いのかつめた〜〜いのかわからなくなってくることもある。

 

そんな自分の文に、三浦健太さんの深く冷静で、でも底は温かい、大樹の根のような文で芯が通って

全ての涙があったか〜〜いになる、そうやってこの本は出来上がっている。

 

 

次の年のお正月、例の彼から久しぶりのラインが入った。

 

「わいおくんの本、友達にプレゼントさせてもらったよ〜

俺も最近また読んでる、まだ読むたびに涙が〜😭」

 

後で知ったのだけど彼は僕と会う数ヶ月前に長年寄り添ったペットを失っていた。

 

彼には冷たい涙を流させてしまったな、と思う。

そしてこの本を読んで涙が冷たいままの方もどうしたっていると思う。それは仕方がないこと。

 

ただ僕なら、冷たい涙が流れるだけの本を友達に薦めないし、ましてやプレゼントもしない。

 

だからライン嬉しかった。

 

願わくば彼の頬を伝う涙が、今は温かくありますように。