当たり前の事を当たり前にやる、と言う事 | MINX 土屋サトルのBlog

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今日は真面目なお話。





サービス業を営んでいる方なら一度は考えた事があるハズです。





「サービスとはなんぞや?」





…難しいですよネ(^-^;





ではもう少し噛み砕いて、サービス業における「当たり前」の事を考えてみましょう。





僕は美容室以外で働いた事が無いので、美容師で考えてみると…。





1.仕上がりがステキになっている事





当たり前過ぎますが、技術職でもある美容師は仕上がりが良くてナンボでしょう。





2.担当者の人柄やファッションに共感出来る事





ファッション業界でもありますので、横柄な態度や不潔なファッションはご法度。





3.料金に見あったサービスがなされている事





接客業ですから、退屈されないよう適度な会話や雑誌等を提供し、必要であればドリンクやお菓子等を用意しておきます。





4.安心/安全である事





薬剤や刃物を使用しているので、滞在中に不快な思いをされないよう細心の注意をはらうべきです。





5.衛生的で清潔な店舗である事





保健所登録を義務づけられている美容院は、定められた衛生管理を徹底し、常に隅々まで清掃が行き届いているべき。





…まだまだありそうですが、ざっとこんなところでしょうか。





話は変わりますが、都心にお住まいの方は電車やバスがダイヤ通りに運行されずイライラした事がおありでしょう。





何故なら、時間通りに電車やバスに乗れて予定した時間に目的地に到着出来る事が当たり前だからです。





例えそれが、車両の整備や線路の点検など、たゆまぬ努力を積み重ねての結果だとしても、時間通りに運行している電鉄会社に感謝や感動を感じる方はまずいないんじゃないでしょうか。





…それが当たり前だから。





所変わってインドなど時間に対しておおらかな地域では、ダイヤは有って無いようなモノなので、遅れてくるのが当たり前。





時間通りに電車やバスが来ると乗り遅れちゃうので、逆に怒られるそうです。





…それが当たり前だから。





何が言いたいかと言うと、当たり前の事を当たり前にやってるだけではサービスになりませんョ、という事。





先に挙げた5つの当たり前をこなしているだけでは、お客さまは支持して下さいません。





もう一つ、間違ってほしくないのが追加料金を頂くような技術や接客はサービスとは言えないという事。





手に入るモノと経過した時間に対して金額が決定される等価交換の世界では、これも当たり前になるからです。





更に言わせて頂くと、日々営業していると気付かなくなってしまう美容師にとって当たり前な事が、お客さまにとっては当たり前ではないかも知れません。





数分お待ち頂く事が、お客さまからすると数分も待たされた、になるかも知れませんし、何気なく見えてしまっている受付の中が、乱雑に映っているかも知れません。





椅子に付いた数本の髪の毛や、雑誌に挟まった髪の毛…。





美容師さんからしたら見慣れた髪の毛も、お客さまからしたら、例え自分の物でも気持ち悪いモノですから、特に注意が必要でしょうね。





大分長くなりましたので、そろそろまとめます。





つまり美容院のサービスとは、お客さまの「当たり前」を当たり前に提供出来るよう日々技術や接客を研き、お客さま目線で店舗の環境管理につとめ、料金に見合った内容を提供出来るよう工夫をする。





先程の例えで言うと、ここまででようやく列車の定時運行ですから、この上に更なる感動や喜びを積み上げて、支払った料金やかかった時間以上の「価値」を提供出来る事。





ここまで出来て、ようやく「サービス」と言えるのではないでしょうか?!





そして、「当たり前」の精度を高めていく事。





技術の修練や流行の研究…常に自分を磨き、お客さまの「当たり前=期待」を越える接客をしよう。





「こんなに素晴らしい接客をされたの初めて!」と言われて、「…当たり前の事をしただけですから…」って答えられたら…カッコいいよネ(*^^*)





目指そう、上を!



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