『社会性昆虫について解説した「働かないアリに意義がある」を読み解き、政治思想を反応閾値モデルから読み解く』
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『働かないアリに意義がある』
とにかく非常に面白い本です。アリやハチといった社会性昆虫の研究成果を分かり易く説明した著作で、特に反応閾(しきい)値モデルという考え方が目から鱗なのです。
『思考ではなく反応』
アリのような昆虫は、脳が余りにも小さく、人間のように「思考」して行動している訳ではありません。DNAに基づく「反応」によって行動しているのです。
『総ての行動が反応』
例えば、体の大きな外敵と闘うアリは、同じ巣の働きアリと出会うと自動的に向きを変えてしまうそうです。そうやって他のアリの仕事の邪魔にならないようにしています。気を使っている訳では無く反応しているのです。
『反応閾値モデル』
また反応には、DNAに基づき少しづつ個体差があるようで、これが働かないアリが発生する理由だそうです。これを反応閾値モデルと定義しています。
『最適化するためのシステム』
卵の世話をしているハチを例に考えると、卵にとって最適な温度になるように、羽を動かして卵を冷ますのですが、ハチごとに羽を動かす温度が違うのです。
『働かないハチの言い分』
そうすると、低い温度でも羽を動かすハチもいれば、高い温度になるまで休んでいるハチもいます。ある温度の巣の状況を観察すると、高い温度の閾値のアリは働いていない事になります。
『働けないハチでもある』
別にサボりたいのではなく、反応しない、働けないとも、表現できます。しかし、巣全体で見れば、仮に外気温が非常に上がった状態を考えると、話が違って来ます。
『スーパーサブでもある』
このような一種の非常事態では、高い温度で羽を動かすハチが大活躍する訳で、恐らくその時には、低温から扇ぎ続けて来たハチは疲れて動けなくなってしまうでしょう。働けないハチはスーパーサブでもあるのです。
『2割のアリがサボっている』
またアリの巣を細かく観察した場合、2割のアリがサボっていたとの研究もあります。面白いのは1割のアリは全く仕事をせず、歩き回ったり自分の体を舐めたりして一生働かないそうです!
『働き者を集めても2割がサボる』
また実験で、働き者アリだけ集めて巣を作ったり、仕事をしないアリを巣から追い出したり、働かないアリだけ集めて、実験してみると、総て同じ比率で、働かないアリが発生するそうなのです。これも反応閾値モデルでツジツマが合います。
『逆に2割を休ませているとも・・・』
しかしこの状況、逆に説明すると、巣を最適に運営する為に、2割のアリを休ませているとも表現出来ます。つまりある程度、無駄が無いとアリ社会が上手く機能しないとも言えるでしょう。
『自然界の摂理』
自然界を弱肉強食とも表現する人もいますが、実際は、少しイメージが違うと思います。例えば完全にアリの巣を効率化するなら、サボるアリを極力減らすべきです。ところが実際には2割もサボるように出来ています。
『危機管理の知恵』
これは非常事態に備えて、アリ社会の脆弱性を低め強靱性を高めているとも表現出来ます。余りにアリ社会が効率化し過ぎると、持続的に巣を維持出来なくなるのです。
『国土強靭化の思想』
これに近いのは国土強靭化の話です。国家というのは、大きなアリの巣みたいなモノです。人間には知恵はありますが、余りに数が多くなると、個人の意思というよりは、反応閾値モデルで動く昆虫社会と違いが無いように感じます。
『無駄が必要なのが国家』
そのような中で特に政府は、97年の消費税増税以降、無駄を削れのオンパレードで、公共事業を減らして構造改革路線を続けて来ました。結果、経済成長率は大きく鈍化してしまいました。
『働かないアリに意義がある』
これをアリの巣に例えれば、働かないアリをゼロにするようなものです。このようなアリの巣は仮にあれば、直ぐに全滅してしまうでしょう。働かないアリは自然の英知なのです。
『政治思想にも応用可能』
この反応閾値モデルは政治思想にも応用可能だと思います。例えば、安倍政権の消費税増税や移民政策に対し、基本的に反対の立場の人々の動きで考えてみます。
『売国政策に対する閾値モデル』
つまり、安倍政権の叩き方で、人それぞれ色々な考えがあります。政策を批判する人、安倍総理を批判する人、政党や政治団体を批判する人、あるいは言論人を批判する人など様々です。
『それぞれのレッドライン』
これをアリの話に戻すと、各人にアベ批判の閾値があり、それぞれレッドラインに対して、アベ批判を行っているのです。私は、多様なアベ批判の閾値を許容しないと巣を維持出来ない、つまりアベ批判を継続できないと思います。
『私のレッドラインは消費税と移民』
私の安倍政権に対するレッドラインは、8%の消費税増税で、移民推進政策で完全に見限りました。TPPがレッドラインだった人もいるでしょう、レッドラインは人それぞれです。
『もはや総ての国民のレッドライン越え』
しかし重要なのは、もはや安倍政権の「国民を貧しくする諸政策」は、総ての日本国民にとって「レッドラインを超えている」ハズだという点です。この事実を広めることが大切なのではないでしょうか?
『国民を貧しくする諸政策の根は深い』
安倍政権の成長戦略など読むと、国民を貧しくする諸政策の思想的な根は大変深いものがあり、これを糺すには大変時間が掛かると考えています。例えば2020年くらいまでに政策の大転換が出来れば御の字です。
『秒速で国を売る政策は思想から』
安倍政権は消費税増税を進め、また勤労者の賃金を抑制するため移民=外国人労働者を入れようとしています。国を壊すような政策の推進に余念がありません。この原因は彼らの思想が根本的に間違っているからです。
『思想の変換には時間が掛かる』
しかし仮に消費税が10%になっても、将来、消費税を廃止して日本を大復活する事も可能ですし、入国管理行政を厳格化して、厳しい規制のもと外国人労働者には祖国に帰って頂く事も可能なのです。要するに総て思想の問題です。
『声を上げ続けるのが大事』
これは現在の諸問題を諦める意味ではありません。むしろ消費税増税や移民受入れに徹底的な批判の声を上げ続け、それが結果的にダメでも、問題が世間に広く周知されるまで続けて、やっと国民を貧しくする諸政策に歯止めが掛かるのです。
『時間が掛かる作業では持続可能性が重要』
アリやハチの社会が、多様な閾値を持つ個体を許容して持続的に巣が存続するように、現代のネオリベ・グローバリズムに対抗するためには、多様な視点から持続的な政治言論活動を行うのが重要です。継続は力なりです。
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