1927(昭和2)年の新聞小説に登場する一登場人物だったものが、やがて独立したヒーローとなって長く国民に愛された右眼と右腕がない、隻眼隻腕の虚無的な剣士。
映画では大河内傳次郎による「しぇい(姓)は丹下、名はしゃぜん(左膳)」の名調子でとみに知られるが、
大河内傳次郎の丹下左膳
その他にも、嵐寛寿郎、月形龍之介、大友柳太朗、中村錦之助、阪東妻三郎、丹波哲郎などの錚々たる時代劇俳優が演じているし、近年では豊川悦司や中村獅童も演じている。
作者の林不忘(はやしふぼう)は、このペンネームで、時代小説を書いたが、牧逸馬の名で、犯罪実録を、さらに谷譲次の名で米国体験記を書いた異能の作家で、旧制函館中学の同級生で、博文館から出ていた探偵小説専門誌「新青年」編集長の水谷準に起用された。
同校出身者で、やはり水谷に見出された作家に推理作家であり、直木賞作家でもある久生十蘭がいる。なお後輩には「ノストラダムスの大予言」で一大ブームを巻き起こした五島勉もいる。
実は私の出身高校である函館中部高校は、この旧制函館中学の後身に当たるが、その昔、当時北海道南部にひとつしかなかった旧制中学の伝統を引きずり、その「函中(かんちゅう)」という呼び名を受け継ぎたいがために、無理やり中部高校という校名を付けたような経緯がある。
私は自分の小説「臓腑の流儀シリーズ」の中で、迫館中央高校という名に替えて使っているが、高校時代はロクな思い出がないので、この水島孝一郎シリーズも、小学校、中学校、大学、探偵編はそれぞれあるが、高校編は書いてはいない🤣


